二所ノ関部屋二重の喜び 大の里が所要2場所、高橋も所要8場所で新十両昇進決める
2023年07月27日 04:55
相撲
初の地方場所は4勝3敗。最後の1番で負ければ負け越しとなっただけに「ほっとしました。それが一番。厳しい戦いを乗り切って、精神的にも疲れた、すごい長い場所だった」と振り返った。場所中には故郷の石川県津幡町が豪雨災害に見舞われた。自分ができることは土俵で元気を届けること。初土俵から2場所での昇進を決め「石川県が大好き。暗いニュースがある中で僕が昇進して明るいニュースを届けられてうれしいし、良かったです」と話した。 師匠は「最後の一番で勝たないと上がらないという場面でどきどきしながら見ていた。とにかく番数と経験で揺るぎない立ち合いをつかんでほしい。メンタルと技術を鍛えて安定感が出たら末恐ろしい存在になる」と期待。今後も大きな期待を背負っての戦いは続くが「まだ新弟子なので、覚えないといけないこともいっぱいある。これからも謙虚に頑張っていきたい」と抱負を述べた。
初土俵から負け越しなしの高橋は右四つの型に磨きをかけ、年6場所制以降では7位の速さとなる所要8場所速さでの出世となった。「素直にうれしいし、ほっとした気持ち。親方の教えを相撲にしっかりと生かした結果」と喜んだ。名古屋場所は西幕下4枚目に躍進。「圏内ということは頭にあった。考えてしまうと緊張すえるので、まずは自分の相撲を考えて取りました」と無欲の姿勢を強調した。4勝2敗で迎えた千秋楽。英乃海戦は立ち合いで相手の突進を受けたが、土俵際で残すと右四つの体勢から反撃し、5勝目を挙げた。師匠の二所ノ関親方も「私が見てきたなかで(英乃海戦)は一番いい相撲でした。英乃海の当たりに後退したときは心臓が止まったけど、しっかり残して、最後はしっかり勝つ。しかも相手にまわしを与えない、最高の相撲でした。こういう相撲を目指していければ十両どころではない。右四つの形があるし、それを極めていければ」と期待。高橋も「初心の気持ちを忘れず、これからの稽古を大の里と切磋琢磨(せっさたくま)して頑張っていきたい。派手な相撲ではないけど、しっかり落ち着いた相撲を見せていけたら」と意欲を見せた。福島県須賀川市出身。東日本大震災も経験しており「大変な時期を経験してきたので、相撲を通じて恩返しと支援をできるように」と復興への思いを口にした。
2人は新潟の能生中、海洋高、日体大で先輩、後輩。高橋は大の里について「ライバルではあるけど、何でもぶつけられる最高の相手。個人的には大の里への期待の方がちょっと大きいかなと思う。大の里、ちょっと高橋、みたいな(笑い)。そのぶん気楽に相撲を取れる」と言う。片や後輩の大の里は「ずっと一緒にいた存在です。今場所、珍しく自分が弱音を吐いたら、夜ごはん食べに自転車で移動中に“大丈夫だよ“一緒に上がろよ”って独り言なのに、僕に聞こえる声で言ってくれた。とても頼もしかったです」と感謝の思いを吐露した。
一昨年の8月に独立して2年。自ら育てた弟子が初めて十両昇進を決め、二所ノ関親方は「場所前から目指していた目標(十両ダブル昇進)をかなえてうれしい。見ている方はドキドキしながら見ていた。友風のときとは違った感じですね」と感慨深げ。成長株2人のさらなる活躍を期待しつつ「維持する稽古ではなく、右肩上がりに伸びていく稽古をさせたい。他の力士と違うことをやらないといけないし、いかにそこをやれるか。それが出世に関わってくる」と話した。
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