【バスケW杯】同じレベルの相手に対して3点シュート不発の時に対応を 比江島&渡辺の個人技でカバー

2023年08月31日 05:25

バスケット

【バスケW杯】同じレベルの相手に対して3点シュート不発の時に対応を 比江島&渡辺の個人技でカバー
29日のオーストラリア戦で24得点の活躍を見せた渡辺(右、AP) Photo By AP
 【元日本代表主将 篠山竜青 ここがポイント】E組3位の日本(世界ランク36位)は順位決定リーグで、31日にF組4位のベネズエラ(同17位)、9月2日にF組3位のカボベルデ(同64位)と対戦することが決まった。ベネズエラに勝てば、来夏のパリ五輪切符を得るアジア最上位が確定する可能性がある。日本は30日、沖縄市内で練習した。元日本代表の篠山竜青(35=川崎)が1次リーグを総括し、順位決定リーグのポイントを語った。
 大健闘だった。オーストラリアはドイツと並ぶ優勝候補で、今大会でトップ5に入る実力がある。日本は前半は実力差を見せつけられたが、ハーフタイムで戦術的にもメンタル的にも切り替えた。後半は別のチームのように輝き、3Qだけで35得点。最後まで気持ちを切らさず、見ている人にも何かを与える熱い試合だったと思う。

 前回19年大会の1次リーグは優勝候補の米国に53点差、トップ15程度の力のあるチェコに13点差、トルコに19点差で負けた。今回は優勝候補のドイツに18点差、オーストラリアに20点差で負け、トップ15程度のフィンランドには10点差で勝った。この4年間で単純に20~30点ぐらいの成長はしている。

 富永選手はフィンランド戦で3点シュート7本中4本を決めたが、オーストラリア戦は全10本を失敗。波が大きくても、打ち続けるメンタルを失ってはいけない。周囲から無理な体勢、タイミングに見えても本人にはリズムがある。チームのリズムと折り合いをつけることも必要だが、まだ22歳。今後いろいろな経験を積んで研ぎ澄ませばいい。外からのシュートが当たらない時に、チームとして富永選手にどんなシュートを打たせるのか。もう少しデザインしてもいいとは感じる。

 17~32位決定リーグは力が拮抗(きっこう)したチームと対戦する。今の日本は3点シュートが爆発すれば世界的強豪にも勝つ可能性がある一方、外からのシュートが当たらないと、どこが相手でも負ける危うさがある。ここから2試合はマストウイン。成功率が上がらない時に、チームとしてどこまで3点シュートにこだわるのか。比江島選手のドライブや渡辺選手の個人技など引き出しはあるので、取捨選択が必要になる。

 前回は17~32位決定リーグの地上波放送はなかったが、今回はある。コートの外でもバスケの価値の高まりを感じる。アジアで唯一1勝しているとはいえ、ここから負けると、まだまだひっくり返される。ホームの後押しを受けて何としても2連勝してほしい。(19年W杯日本代表主将)

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