~西川哲のゴルフ新理論~レッスンの誤った常識を正す ⑧ 左足体重のフィニッシュ

2023年09月01日 12:00

ゴルフ

~西川哲のゴルフ新理論~レッスンの誤った常識を正す ⑧ 左足体重のフィニッシュ
~西川哲のゴルフ新理論~レッスンの誤った常識を正す ⑧ 左足体重のフィニッシュ Photo By スポニチ
 フィニッシュで体重が右足に残ることを「明治の大砲」と呼びます。ボールにパワーを伝えためには非効率な形です。スイングのフォームとしても正直きれいな形とはいえません。それを修正して効率良くボールを飛ばすにはどうすれば良いのか。西川哲プロはバックスイングが大切だと指摘します。フィニッシュの形に悩んでいる方はぜひ試してみてください。パートナーは女優の馬場奈々瀬さんです。 【動画で見る・~西川哲のゴルフ新理論~レッスンの誤った常識を正す⑧
 馬場 以前から疑問に思っていましたが、上級者の皆さんは、なぜフィニッシュの形が格好良く見えるんですか?
 
 西川 単純に言うと、左足に体重が乗っているからでしょうね。フィニッシュで右足に体重が残ると、振り切った後に静止できません。バランスを崩しがちです。俗に言う明治の大砲だとやはり格好良くは見えないと思います。

 馬場 明治の大砲ですか?

 西川 一般的にフィニッシュで右足に体重が残る人は、ボールにパワーが十分に伝わっていません。その結果、ボールは高く上がるものの、飛距離が出ません。後ろに重心が残った姿が明治の大砲のような形に似ているので、右足体重のフィニッシュの人をそう呼ぶようになりました。

 馬場 飛距離アップのためにも、格好良い左足体重のスイングを身につけたほうがいいわけですね?

 西川 その通りです。効率良くボールをヒットできれば、ミート率もアップするので飛距離だけでなく、方向性も上がりますよ。

 馬場 私も左足体重のフィニッシュを身につけたいです。

 西川 その前に右足に体重が残る原因を考えましょう。一つはバックスイングで体の回転を使わず、手だけでクラブを上げてしまうことです。その結果、トップ・オブ・スイングで左足に体重が多く乗ります。左足体重のままクラブを下ろすと、クラブを振り抜く際に窮屈さを感じます。なんとか振りやすくしようと体が反応して、ダウンスイングの途中で重心の位置を左足からスタンスの中央に戻そうとするわけです。そのまま振り抜くと右足に体重が残ってしまいます。

 馬場 なるほど。やはり左肩を回しながらクラブを上げることって大切なんですね。

 西川 もう1つの原因は、これもバックスイングで右膝と右腰を開くことです。本来、右膝はなるべく正面を向けたままバックスイングを行いたいのですが、その状態で左肩を回すことをきつく感じると、右膝と右腰を開きがちです。その結果、やはりトップ・オブ・スイングで体重が左足に乗ってしまいます。

 馬場 手だけでクラブを上げたときと同じダウンスイングになり、右足体重のフィニッシュになるわけですね?

 西川 正解です。右膝と右腰を開かないようにするには、両膝を深く曲げた状態でボールを打つ練習が効果的です。スイング中は膝の角度をキープすること。膝を上下動ぜずにバックスイングを行うと、左足に体重が乗ることはありません。トップ・オブ・スイングでも右足に体重が乗るので、ダウンスイングの途中で重心がスタンスの中央に移動し、インパクトからフィニッシュにかけて左足に体重が乗ります。

 馬場 左足体重のフィニッシュですね?

 西川 そうです。スポーツは野球でもテニスでも右足→スタンス中央→左足の順に重心を移動します。ゴルフでも常にそのことを意識するように心がけましょう。

 (取材協力・バーディ赤坂24)

 ◇西川 哲(にしかわ・てつ)1968年(昭43)5月2日生まれ、東京都出身の55歳。12歳でゴルフを始め日体荏原高時代に日本ジュニア優勝。88年プロテストにトップ合格。91年マルマン・オープンでツアー初V。通算3勝。18年からシニアツアーに参戦。今季から女子プロの植竹希望を指導している。

 ◇馬場 奈々瀬(ばば・ななせ)1995年(平7)7月7日生まれ、福岡県出身の28歳。12歳でテニスを始め柳川高時代にインターハイ出場。卒業後に女優活動を始め舞台「路地裏物語」の出演や東海ろうきんwebCM、外務省リーフレットモデルなどで活躍中。

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