5場所ぶりの平幕Vなるか 熱海富士が3敗で再び単独首位 玉ノ井親方「4敗力士も可能性が出てきた」

2023年09月23日 19:55

相撲

5場所ぶりの平幕Vなるか 熱海富士が3敗で再び単独首位 玉ノ井親方「4敗力士も可能性が出てきた」
秋場所14日目、阿炎(右)を寄り切りで下して単独首位の3敗を守った熱海富士(撮影・久冨木 修) Photo By スポニチ
 【大相撲秋場所14日目   ○熱海富士(寄り切り)阿炎● ○豊昇龍(上手投げ)貴景勝● ( 2023年9月23日    東京・両国国技館 )】 面白い展開になった。平幕の熱海富士が3敗を守り、再び単独トップで千秋楽に挑むことになった。
 阿炎戦はよく体を残した。立ち合いで相手に左に変わられ、的を見失った闘牛のように土俵際まで突進する形になった。だが、徳俵に掛かった足でかろうじて踏みとどまると、すぐに反転。左で相手の右脇を押し上げながら前に出る。そのまま左でまわしをつかみ、右四つの形に持ち込んで寄り切った。

 相手が何か仕掛けてくるだろうという警戒心はあったと思うが、それでも土俵際で踏ん張れたのは、稽古で鍛えた足腰のたまものだろう。もちろん、優勝争いをしている高揚感が勢いとなって、いつも以上に力を発揮させた面もあるはずだ。

 いずれにせよこの一番の白星は大きい。

 一方の貴景勝は、最初は自分の流れで相撲を取れていた。しかし、途中で足が揃ってしまった。そのため豊昇龍に土俵際で右に回り込まれる隙を与えてしまった。その後に左が一瞬入ったが、足が前に出ていかず、体を密着させられなかったため、相手の上手投げを食らう形になってしまった。

 土俵際で押し切れなかったのは膝のケガの影響があったのかもしれない。

 千秋楽は熱海富士が朝乃山、貴景勝は割崩しで大栄翔との4敗対決が組まれた。

 4敗の高安は霧島、北青鵬は豊昇龍と対戦する。最終的に4人の決定戦になる可能性も十分にある。最後まで目が離せない状況になった。(元大関・栃東)

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