熱海富士の恩師 教え子の活躍に涙「勝負には負けたが、相撲には勝った」

2023年09月24日 22:47

相撲

熱海富士の恩師 教え子の活躍に涙「勝負には負けたが、相撲には勝った」
<熱海富士関連>恩師の杉山信二さん(左)の目には涙も Photo By スポニチ
 大相撲秋場所千秋楽の24日、初優勝を目指した熱海富士(21)が高校時代に下宿をしていた三島市の「光玉母(こうぎょくぼ)食堂 めししんちゃん」には20人以上が集まり大一番を見守った。
 一瞬で勝負が決まった優勝決定戦に食堂に集まった人全員が「あー」とため息が漏れたが、すぐに熱海富士を拍手で称えた。

 この食堂の店主は、小学5年から熱海富士を指導していた三島市相撲連盟会長の杉山信二さん(60)。取り組みが終わり、「感無量です。ありがとうを伝えたい」と涙を流し、教え子の健闘を称えた。

 飛龍高校に入学してから、1年の夏休みまで同食堂で下宿をしていた。自宅のある熱海市と高校のある沼津市のちょうど中間にあることから杉山さんから下宿を提案したといい「自分の子どものようだった」と当時を振り返った。思い出に残っているのは「食事の時に、好物の焼きから定食(焼き肉と唐揚げのセット)をテレビを見ながら食べていたため、行儀が悪いと叱ったこと」と親子さながらのエピソードを教えてくれた。

 史上最速となる主要18場所での優勝とはならなかったが「今場所を盛り上げてくれた」と話した。そして優勝決定戦ははたき込みで決まったことに「勝負の世界ですから仕方ない」としながら「大関が脅威に思ってくれていたのではないか」。「勝負には負けたが、相撲では勝っていた」と教え子の活躍に喜びの涙をみせた。

 杉山さんは「お店には顔出さなくても良いから、三島相撲クラブの子たちに胸を貸してあげて」と静岡の相撲の発展を願っていた。そして熱海富士には「初心を忘れずに、日本人横綱になれ」と期待を込めた。

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