【高校ラグビー】阪神・岡田監督を生んだ関大北陽が悲願の「アレ」へ発進 天王寺に101―0で大勝

2023年10月30日 07:15

ラグビー

【高校ラグビー】阪神・岡田監督を生んだ関大北陽が悲願の「アレ」へ発進 天王寺に101―0で大勝
初の花園出場を目指す関大北陽は初戦の準々決勝で天王寺に101―0で大勝。準決勝へ駒を進めた(左側、白ユニが関大北陽) Photo By スポニチ
 【第103回全国高等学校ラグビーフットボール大会大阪府予選準々決勝   関大北陽101ー0天王寺 ( 2023年10月29日    同志社香里グラウンド )】 創部11年目の関大北陽ラグビー部が悲願の花園初出場へ前進した。大阪府予選の準々決勝が各会場で行われ、初めてAシードに選出された大阪第1地区の関大北陽が今大会初戦で天王寺を101―0で破り、準決勝へ駒を進めた。
 序盤からエンジン全開だった。開始1分、敵陣10メートル付近の左中間スクラムを押し込み、右へ展開。本職はSOだが、CTBで先発した羽根田陸(3年)が力強いランと巧みなステップで抜け出し、最後は右中間へ勢いよく飛び込んだ。先制トライで一気に流れを呼び込むと、その後も接点で天王寺を圧倒。前半だけで8トライを奪った。

 後半も運動量は落ちない。FWは力強い突進で相手防御を振り切り、バックスは縦横無尽にピッチを駆けた。終盤には敵陣ゴール前から鮮やかなキックパスでトライが生まれるなど攻撃の手を緩めず、9トライを加えた。前後半で計17トライの圧勝劇。無失点で初戦を終えた。

 本来はNo・8だが、この日はフランカーで先発した永井玲雅主将(3年)は大勝にも険しい表情を浮かべた。「無失点の目標は達成できたけど、攻撃はもっとプレーの精度を高めないと。ボールを持つ時間は長かったですが、精度が悪い。もっとトライを取れたはずです」。求める理想が高いからこそ、反省ばかりが口をついた。

 指揮を執る梶村真也監督(42)は東海大仰星(現東海大大阪仰星)の出身。1999年度の花園大会はNo・8として仰星の初優勝に貢献した一人だ。東海大では主将を務め、卒業後はヤマハ発動機(現リーグワン静岡)で7年間プレーした。指揮官は「ことしのチームは主将の永井を中心に我慢強い選手が多い」と評価する。まだ負傷者もいて初戦はベストメンバーが組めなかったが「不要なペナルティーも少なく、失点もなかった。いろんな選手がアピールしてくれた」と新戦力の台頭を喜んだ。

 関大北陽は今春の選抜大会に出場し、1回戦で古豪の国学院久我山と対戦した。前半は永井主将がトライを奪うなど7―0でリードしたが、後半はアタックが不発で無得点。逆に1トライと1PGを許し、7―8で逆転負けした。1回戦敗退校同士で争う敗者戦は東海大福岡と対戦。10―7と3点リードで迎えた後半に2トライ1ゴールを加えて突き放し、22―7で快勝した。春の2試合を通して全国で戦える手応えをつかんだ。

 陸上部の男子は28日の全国高校駅伝競走大会大阪府予選で優勝し、全国切符をつかんだ。野球部は春夏の甲子園大会に計14度出場し、サッカー部は73年度の全国高校選手権で優勝するなど部活動が盛んだ。同校OBにはプロ野球・阪神タイガースを率いる岡田彰布監督らがいる。この日の試合前日には日本シリーズ第1戦が行われ、阪神ファンだという永井主将もチェックしたという。大阪第1地区の頂点まであと2つ。創部11年目の関大北陽ラグビー部も偉大な大先輩に負けじと“アレ”を目指す。 

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