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1万8314日ぶり「ことざくら~」勝ち名乗り 荒れる夏場所!主役は琴桜 前日敗戦も「集中して取れた」

2024年05月14日 04:45

相撲

1万8314日ぶり「ことざくら~」勝ち名乗り 荒れる夏場所!主役は琴桜 前日敗戦も「集中して取れた」
<大相撲夏場所2日目>懸賞を受け取る琴桜(撮影・松永 柊斗)  Photo By スポニチ
 【大相撲夏場所2日目 ( 2024年5月13日    東京・両国国技館 )】 大関・琴ノ若改め琴桜が熱海富士を下して“改名初白星”を挙げた。大関2場所目の今場所から、祖父で先代師匠のしこ名を襲名。「琴桜」の白星は、祖父の現役時代の1974年(昭49)春場所以来、50年ぶりだった。初日に全員が敗れた横綱大関陣では、横綱・照ノ富士と大関・貴景勝が2日目から休場となった。
 半世紀の歴史を超えた記念すべき白星に、館内から大きな拍手が起きた。今場所から偉大な祖父のしこ名を襲名した琴桜が2日目に待望の初勝利。元横綱の先代琴桜が現役最後の白星を挙げた50年前の春場所14日目以来、実に1万8314日ぶりに「ことざくら~」の勝ち名乗りが館内に響いた。

 5人以上の横綱大関が初日に総崩れという昭和以降初の大波乱で幕を開けた夏場所。照ノ富士と貴景勝の休場でより重責を担う立場となった大関だが「自分のやるべきことをやるだけ。人がどうとかは関係ない」と動じなかった。立ち合い右を浅くのぞかせるとすぐに体を開いて肩透かし。冷静に熱海富士を退け「集中して取れた。落ち着いていた」と前日の敗戦は全く引きずらなかった。

 生前の祖父との約束を果たした感慨深い思いは、本場所が始まれば封印する。大関昇進が決まった初場所以降、事あるごとにしこ名に関することが話題に上った。「先代の名を汚すわけにはいかない」。強い責任感を持ちながらも、重圧にしないために「名前が変わっただけで、特に気にしていない」と自らに言い聞かせてきた。

 千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋近くには桜並木が続く「さくら通り」があり、部屋の敷地内にも桜の木がある。それを見て育った琴桜にとって、桜は縁の深いもの。「頂いたら自分のしこ名だと思ってやっていく」。50年の時を超えて復活した琴桜が新たな歴史をつくり、新しい花を咲かせる。 (前川 晋作)

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