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【二所ノ関親方 真眼】琴桜らしさ全開の勝利 こういう相撲、私は好きです

2024年05月14日 04:45

相撲

【二所ノ関親方 真眼】琴桜らしさ全開の勝利 こういう相撲、私は好きです
琴櫻(右)が熱海富士を肩すかしで破る(撮影・篠原岳夫) Photo By スポニチ
 【大相撲夏場所2日目 ( 2024年5月13日    東京・両国国技館 )】 【二所ノ関親方 真眼】結びはあっけない相撲でしたが、見どころはありました。勝った琴桜は冷静でした。やる気満々の熱海富士の突進をしっかり対処。立ち合いで1回合わず嫌な雰囲気も漂う中、落ち着いてさばきました。琴桜の武器は体の柔らかさと独特の距離感を生かしたさばきのうまさ。はたきには物足りなさを感じた人もいるでしょうが、主導権を握った立ち合いの間合いの取り方など、良さも随所にうかがえました。こういう相撲、私は好きです。
 初日の大栄翔戦は気負いが目立っていました。相手の持ち味を殺す前に勝負にいって相手のペースにさせてしまった。ある意味、自滅に近い形。連敗は許されない中でしっかりと立て直し「らしさ」全開の勝利でした。初日が出たことで3日目以降は本来の相撲を取り戻してくれるでしょう。

 50年ぶりの琴桜の勝ち名乗り。祖父、父と3世代がそれぞれ違うタイプなのも好角家の琴線に触れるところでしょうか。荒れる場所の主役になれるのでは、と予感させる勝利でした。 (元横綱・稀勢の里)

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