マー君稲尾二世だ!パ5球団制圧!

2009年04月15日 06:00

野球

マー君稲尾二世だ!パ5球団制圧!
<ロ・楽>完投勝利でほえる楽天・田中将大
 【楽天2-1ロッテ】神様、仏様、田中様。あなたは稲尾二世です――。楽天の田中将大投手(20)が14日、雨が降りしきる中、ロッテ戦(千葉マリン)で3安打1失点の完投勝利を収めた。8回に今季初めて失点し、球団史上初の2試合連続完封こそ逃したが、今季初の2ケタ奪三振で開幕2連勝。対ロッテ戦はプロ初勝利となり、チームも単独首位を堅守した。
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 田中はこん身の力で最後の打者・大松を三振に仕留めると、「ウオー!」と雄叫び。その声がバックネットの集音マイクに伝わり、お茶の間にも流れた。
 「最後まで投げることしか考えてなかった。ロッテは一度も勝ってないチーム。“絶対勝つ”という強い気持ちを持って投げました」。パ・リーグで唯一勝ち星がなかったロッテに今季初対戦で勝った。
 左打ちが6人並ぶロッテ打線に対し、5回1死まで無安打と危なげない投球。徹底して打者の懐を攻め、内角を意識させておいて、要所では鋭いフォーク。だが、雨脚が強まった8回に連続四球で無死一、二塁とピンチを招き、失点した。ベンチに戻ると、佐藤投手コーチに言われた。「下半身が使えてないぞ」。ぬかるんだマウンドで無意識に上体だけで投げていた。目が覚めた。9回には「下半身を思い切り使っていい投球ができた」と、この日最速タイの151キロ直球で井口から空振り三振を奪った。
 完封こそ逃したものの、これまでにはなかった安定感。昨年まで日本ハムに在籍した“ダルビッシュ育ての親”である佐藤コーチの存在が大きい。同コーチは以前から、田中の左ひざが割れる欠点に気付いていた。左ひざが割れると、体も開いてボールに力が伝わらない。昨秋キャンプから徹底指導。2人の合言葉は「切れのある150キロを投げよう」だった。もう力任せの投球ではない。同コーチは「力があってスピンも利いている。高めだけでなく低めの球も力強い」と称賛した。
 雨にも負けずに2試合連続完投。田中は野村監督から「神様ありがとう」と肩を叩かれた。その指揮官は「神様、仏様、田中様」と大喜び。さらに「稲尾二世ができたな」と、厳しい試合を1人で投げきる姿を、鉄腕と呼ばれた往年の名投手・故稲尾和久氏にだぶらせた。「チームのために1イニング、1勝でも多く挙げたい」。“真”の剛球を手に入れた20歳の右腕はどこまでも進化する。

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