【甲子園】仙台育英・大野記録員 努力と広い視野で進撃支える21人目の戦力

2023年08月18日 05:05

野球

【甲子園】仙台育英・大野記録員 努力と広い視野で進撃支える21人目の戦力
<履正社・仙台育英>ベンチでスコアブックうぃ記入する仙台育英・大野記録員(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【第105回全国高校野球選手権記念大会第11日3回戦   仙台育英4―3履正社 ( 2023年8月17日    甲子園 )】 【声援よ君に届け】<仙台育英・大野隼弥記録員>履正社に勝利し、仙台育英の控え選手が、一斉に一塁側ベンチを飛び出す。記録員の大野隼弥(3年)は、スコアブックに「6B―3」とペンを走らせた。喜びと興奮で筆圧が増した。21人目の戦力は「ハラハラしたけど勝ちきれて凄くうれしい。どんどん思い出が増えていきます」と勝利をかみしめた。
 地元・仙台市出身で内野はどこでも守れる堅守が売り。今夏の宮城大会はメンバー入りできなかったが、逆転で甲子園のベンチ入りを狙った。7月下旬に甲子園メンバー発表。背番号20になっても名前が呼ばれず他の3年生たちは泣き崩れたが、大野の瞳は潤みもしなかった。「やりきった感じがあった」と努力を欠かさなかった日々が誇らしかった。

 メンバー発表に続き、須江監督から今春の選抜に続いて記録員に指名された。目標の実行力、周りをサポートできる視野の広さが評価された。スコア記入だけではなく、試合中は看板の「継投策」のために指揮官に球数を報告する。試合前にデータを頭に入れ、相手打者の打席ごとの変化を伝えるなど仕事は山盛りで「考えることばかり」と笑う。

 6月25日に宮城で実施した大阪桐蔭との招待試合。大野は自分の判断で「公式戦用」のスコアに記入。夏の連覇を狙うための宿敵と見据えていた。その大阪桐蔭を大阪大会で破った履正社を破って、連覇へ弾みをつけた。「選抜で甲子園に慣れたと思ったんですけど、夏は特別です」。手元のスコアブックは残り13ページ。決勝のスコアを書いて完結するための余白は十分にある。(柳内 遼平)

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