【甲子園】仙台育英 2世代幼なじみバッテリー履正社撃破!高橋4回零封&緒方Vスクイズ

2023年08月18日 05:05

野球

【甲子園】仙台育英 2世代幼なじみバッテリー履正社撃破!高橋4回零封&緒方Vスクイズ
<履正社・仙台育英>9回、最後の打者を打ち取りガッツポーズする仙台育英・高橋(撮影・藤山 由理) Photo By スポニチ
 【第105回全国高校野球選手権記念大会第11日3回戦   仙台育英4―3履正社 ( 2023年8月17日    甲子園 )】 バッテリーを結ぶ18メートル44に2人だけの世界がある。4―3の9回1死一塁。仙台育英の最速151キロ右腕・高橋煌稀(3年)は、尾形樹人(3年)のサインに「ゲッツーのイメージが湧いた」と深くうなずいた。左打者の外角への143キロ直球で計算通りの遊ゴロ併殺。「意図をくみ取ってくれる。誇りに思います」と相棒に感謝し、3度目の校歌を並んで歌った。
 幼なじみバッテリーで、優勝候補の難敵・履正社を撃破した。同点の6回に2番手で救援登板した高橋は、4回4安打無失点。最速147キロの直球を軸に4三振を奪い「伸びが良かった」と振り返った。初戦で4回5失点だったエースが復調の好投を見せて、同点の8回は尾形が決勝のスクイズに成功した。8強に導いたコンビを須江航監督は「あうんの呼吸みたいなものがある。僕らが立ち入れない領域なんだと思います」と称賛。それもそのはず、2人は2世代の幼なじみだった。

 2人の父は小、中と同じ野球チームだった。高橋の父・達也さんは東北、尾形の父・茂樹さんは仙台育英でプレーした。息子たちが小3の時に「僕らで教えよう」と登米友球ジュニアを創立。選手は2人だけで、廃校になった小学校をゼロから整備した。石を拾い、草をむしり、土を耕し、野球ができるまで約2年。名作映画「フィールド・オブ・ドリームス」のようだった。

 1点差での勝利。3回は3失策で勝ち越しを許すなど苦しい展開だった。それでも指揮官はその3回の後「1点しか取られなかった。神様がこの試合勝てと言ってくれているんだ」とナインを鼓舞。春夏通算60勝目の節目の勝利を「これが僕らのベストゲームに近い」と振り返りつつ「まだベスト8なんだなって気持ちです」と気持ちを引き締めた。

 夏の連覇まであと3勝に迫り「去年の夏の経験が今につながっている」と高橋。最強の2人が追う夢はまだ終わらない。(柳内 遼平)

 ≪尾形 勝ち越しのスクイズ決めた!≫初戦で甲子園初本塁打した5番・尾形は8回1死三塁、1ボールからの2球目、高めに抜けた直球をしっかり勝ち越しのスクイズに成功。打席直前に須江監督から「スクイズあるぞ」と声をかけられ「打つというよりかはスクイズをやる気満々でいった。しっかりできた」と話した。主軸のスクイズでの決勝点に須江監督は「カウントは任せろと話した。ここはいかないと一生後悔すると思いました」と振り返った。

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