ソフトバンク ロッテに7失点完敗も、津森の復活に見い出す光明「チームのために何とかしようと…」

2023年09月06日 06:00

野球

ソフトバンク ロッテに7失点完敗も、津森の復活に見い出す光明「チームのために何とかしようと…」
<ソ・ロ>ソフトバンク3番手・津森(撮影・岡田 丈靖) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   ソフトバンク1ー7ロッテ ( 2023年9月5日    ペイペイD )】 3位のソフトバンクは5日、2位・ロッテと対戦し、0―4の6回に津森宥紀投手(25)が1イニング零封で悪い流れを断ち切った。8月20日以来、チーム最多47試合目の1軍マウンドで、勝利の方程式に厚みを持たせる好投で逆襲に希望を抱かせた。ただ、4位・楽天との3連戦も控える勝負の6連戦初戦に完敗で勝率は再び5割に。ロッテとのゲーム差は4に広がり、楽天とは1・5差となった。
 5投手をつぎ込み、12安打7失点の投壊。そんな中での光明は津森、1人だけだった。

 「チームのために何とかしようとずっとやってきまので。それだけを考えていました」

 0―4の6回に3番手で登板。反撃へ流れを変えようと力投の19球だった。先頭で対峙(たいじ)したのは荻野。先発スチュワートが2打席連続安打を浴びたリードオフマンに対しオール直球。7球目の高め、151キロでバットを折って一直で終えた。初回から5回まで先発、2番手・田浦が5人連続で出していた先頭打者の出塁を止めた。

 続いて藤岡。スチュワートが4回に被弾した相手には変化球を混ぜ込んだ。2球連続スライダー後に直球を2球。最後はフォークで見逃し三振に斬った。最終打者の中村奨には直球で追い込んでツーシームで中飛。「2軍でブルペン捕手相手に投げ込んできた球を試した」。遊び心を混ぜる強心臓ぶりも戻ってきた。

 この日の5投手で唯一、1イニングを3人で終えたのが津森だった。変則横手右腕は、見事なカムバック登板だった。投げっぷりの良さが武器だが、8月20日の西武戦で0回1/3、4安打4失点で4敗目。体の切れがない、球が弱いとの判断で翌21日に出場選手登録抹消。9月1日の再登録後、この日の復帰登板で雪辱してみせた。

 再調整中の筑後ファーム施設では、徹底して体の切れを戻すように動いた。「その場ジャンプや走り込み、結構、しんどかったですよ」。夜食に炭水化物を食べ過ぎてしまうため、新妻の手料理から改善してもらった。「ああ見えて、減っていますよ。体の切れも戻っています」。自信を持って、斎藤学投手コーチは送り出した。

 藤本監督は「津森は良かったよー、球も強いしコントロールもね。相手の小島くんがそれ以上に良かったと思うけどね」。勝ちパターンとして期待する津森に、打線を零封した相手左腕並みの評価を下した。ただ連勝は2で止まり、貯金は0。ロッテとのゲーム差も4に広がった。守り抜けば津森にバトンが渡る。「出力は戻ってきています。あと残り1カ月、いい状態で行くだけです」。頼もしく、言った。
 (井上 満夫)

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