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阪神ドラ1の青学大・下村が号泣敗戦… 押し出しで決勝点献上「この悔しさを乗り越えて…」

2023年11月21日 05:00

野球

阪神ドラ1の青学大・下村が号泣敗戦… 押し出しで決勝点献上「この悔しさを乗り越えて…」
<青学大・慶大>悔しそうな表情で記者の質問に答える青学大・下村(撮影・木村 揚輔)  Photo By スポニチ
 【明治神宮大会最終日・大学の部決勝   青学大0─2慶大 ( 2023年11月20日    神宮 )】 大学の部の決勝で青学大は慶大に敗れ、史上5校目の「大学4冠」には届かなかった。阪神ドラフト1位の下村海翔投手(4年)は6回から救援し、8回に決勝の押し出し四球を与えて号泣した。
 下村は人目をはばからず、号泣した。「最後の最後に自分の弱い部分を見せてしまった。今までたくさん助けてもらったのに、チームを助けられなかった。一生忘れないと思います」。日本一を逃した責任を背負い、何度も言葉に詰まるほどに悔し涙が止まらなかった。

 OBのレッドソックス・吉田も観戦に訪れた決勝。先発で100球を投げた日本文理大との初戦から中1日での救援だった。0―0の6回から登板して2イニング連続の3者凡退で順調に滑り出しながら、8回に暗転した。1死から味方の連続失策で一、二塁を背負い、「ゼロに抑えようという思いが強すぎた」と自分を見失った。1球もストライクが入らず、2者連続四球で先制の押し出し四球を献上。さらにソフトバンク3位の広瀬隆太(4年)に対する初球も外れ、9球連続ボールとなったところで、被安打0のまま交代を告げられた。

 「何百回、何千回とピンチを経験してきたけど、こんなにストライクを取ることが難しいと感じたことはなかった。勝つためには自分が降りることが最善だと思いました」

 大学最後の登板に悔いを残しても、4年間の成績は色あせない。入学時に東都リーグの2部にいた青学大を、過去4校しか達成していない「大学4冠」に挑戦する最強軍団に変貌させた。「本当はしたくない経験だったけど、絶対に次に生かさないといけない。何年後かに、この経験があったからこそ、こういう選手になれたと言えるように、この悔しさを乗り越えていきたいです」。阪神で日本一を目指す理由が、最後にまた一つ増えた。
 (河合 洋介)

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