【アレのアレをありがとう】居酒屋「KENPEI」店主・中谷賢平さん 気さくでオンオフのある岡田監督

2023年11月21日 05:15

野球

【アレのアレをありがとう】居酒屋「KENPEI」店主・中谷賢平さん 気さくでオンオフのある岡田監督
ゴルフ仲間の岡田監督(右)と中谷賢平さんのツーショット(提供写真) Photo By 提供写真
 1985年以来、38年ぶりの日本一に輝いた岡田阪神。スポニチでは「アレのアレをありがとう」と題して、猛虎にゆかりのある人物、団体などから届いた歓喜の声を随時紹介する。第4回は岡田監督が行きつけの居酒屋としてメディアにも取り上げられた甲子園口中央商店街の「KENPEI」の店主、中谷賢平さん(68)に話を聞いた。
 カウンター10席とテーブルという狭い店には日常が戻っていた。店主の中谷賢平さんは「いやぁ、忙しかった。優勝特需やったね」と一息ついた。18年ぶりのリーグ優勝に始まり、CSファイナルステージ、そして、日本シリーズまで店内は阪神ファンだけでなく、テレビカメラも連日詰めかけた。岡田監督行きつけの居酒屋として、一気に注目度がアップした。

 中谷さんも阪神の選手だった。右投げの投手で、1973年に大商大付から入団テストを受け、ドラフト外で入団。入団会見はドラフト6位指名の選手と一緒に開かれた。その同期こそ後の阪神の4番、「ミスター・タイガース」掛布雅之だった。

 故障のため在籍5年で引退。1軍出場は果たせなかった。岡田監督は引退後に阪神に入団したため、選手としての接点はなかった。誘われたゴルフコンペで出会い、意気投合。会社員を経て、87年に開いた居酒屋「KENPEI」にも足を運び、付き合いは、もう40年以上になる。

 「日本シリーズは凄い試合やった。店はごった返していたけど、テレビから目が離せんかった。日本一やで。本当に良かった」

 岡田監督は店に来ると、芋焼酎を味わいながら、知り合いと会話を楽しみ、スポーツニュースをチェックする。「お客さんに対しても気さく。オンとオフははっきりしている。そして何でもよく覚えている」。11年ぶり現場復帰の今季は以前の監督時代と比べて「表情が変わっていた」と中谷さんは見ていた。ミスがあっても、負けてもどっしりと構えていた。その姿勢が安定した戦いにつながったと感じている。

 18年ぶりのリーグ優勝を決めた9月14日の4日後、岡田監督は店に顔を出した。知り合いの送別会に駆けつけ、店の壁に「優勝 岡田彰布」とサインした。宝物だ。19日で秋季キャンプを終えても、日本一の余韻で忙しいオフを送る岡田監督を思った。「いつでもいいんや。ゆっくり話せる時間がまた来る」。2023年を語り明かす時をのんびりと待っていた。(鈴木 光)

おすすめテーマ

2023年11月21日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム