阪神・小林慶祐 「コバさん、コバさん」と後輩投手から慕われた右腕「まだまだ、やれる」新天地でもう一度

2023年12月29日 05:45

野球

阪神・小林慶祐 「コバさん、コバさん」と後輩投手から慕われた右腕「まだまだ、やれる」新天地でもう一度
小林慶祐
 残り3日となった2023年。今年も10月下旬に行われたドラフト会議で将来のプロ野球界を背負っていく有望株たちが指名されたが、一方で多くの選手がユニホームを脱ぎ、新しい人生をスタートさせる。去りゆく選手を2回に分けて紹介する、年末恒例の「惜別球人」。第1回はセ・リーグ編。
 【阪神・小林慶祐】元々、小林は人見知りで報道陣の前では多くを語らない。それでも、チーム内では面倒見の良さで後輩投手から「コバさん、コバさん」と慕われていた。

 今季は序盤から右肘のコンディション不良に悩まされた。それでも周囲に気を配り今季途中に「右肘内側側副じん帯再建術(通称トミー・ジョン手術)」を受けた小川には、決断前に積極的に声をかけた。不安を解消しようと毎晩のように食事に誘い、悩みを聞いた。その小川をはじめ、投手陣は「寂しい」と口をそろえるほど、小林の人望が厚かった。

 鮮明によみがえるのは新人だった17年の9月30日のソフトバンク戦。2番手で登板も打球が右頭部付近を直撃。8針も縫うケガを負った。骨折はなく、脳に異常は見つからなかったのが不幸中の幸い。「当時はやばかったですけど、今思い出すとしたら、それですね」と苦笑いを浮かべて振り返った。

 今季の1軍登板は1試合もウエスタン・リーグでは39試合に登板しリーグ最多タイの16セーブ。戦力外通告を受けて退団となったが、2軍戦に新規参入する「オイシックス新潟アルビレックスBC」に入団する。「まだまだ、やれると思っている。一番の目標は、当然、NPB球団への復帰です」。小林の目は、まだ死んでいない。(石崎 祥平)

 ◇小林 慶祐(こばやし・けいすけ)1992年(平4)11月2日生まれ、千葉県出身の31歳。八千代松陰、東京情報大、日本生命を経て16年ドラフト5位でオリックス入団。20年8月にトレードで阪神移籍。通算104試合で2勝4敗、防御率4・13。1メートル88、91キロ。右投げ右打ち。

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