ドジャース・大谷から麟太郎へ「頑張ってほしい」 同じ“道なき道”を行く花巻東の後輩にエール

2024年02月23日 02:30

野球

ドジャース・大谷から麟太郎へ「頑張ってほしい」 同じ“道なき道”を行く花巻東の後輩にエール
ライブBPを行う大谷(撮影・白鳥 佳樹) Photo By スポニチ
 ドジャースの大谷翔平投手(29)が21日(日本時間22日)、歴代最多の高校通算140本塁打を放った花巻東(岩手)の後輩・佐々木麟太郎内野手(3年)が米カリフォルニア州のスタンフォード大進学を決めたことにエールを送った。花巻東時代から親交があり、父・徹さん(61)の教え子でもある。パイオニアからパイオニアへ――。ともに道なき道を歩んでいく。
 ロッカー前で行われた囲み取材。スタンフォード大進学を決めた佐々木の話題に及ぶと大谷の表情が緩んだ。

 「将来どういうふうになりたいかは、本人が一番考えている。こちら側がとやかく言うことではない。どういう道に進んでも、本人が納得できれば、それは素晴らしい」

 投打二刀流という未開の地を開拓したパイオニアらしく、穏やかなまなざしでうなずいた。「アドバイスはしていない。頑張ってほしいというだけ」。照れ隠しからか大谷は「アドバイス」を否定したが、24年世界大学ランキング2位の難関大入学に際し、既に佐々木の父・洋監督は、大谷やブルージェイズ・菊池から助言を受けたことを明かしている。

 大谷にとっては恩師の愛息であり、父の教え子でもある。大谷の花巻東在籍時、当時5~7歳だった佐々木少年はよくグラウンドに遊びに来て、大谷ら投手陣が交代で室内練習場でティー打撃をし、一緒に雪遊びもした。佐々木は中学時代には、大谷の父・徹さんが監督を務める金ケ崎リトルシニアに所属し、指導を受け成長した。

 ドラフト1位候補と評価されながら、プロ志望届は提出せずに米国の超難関大学への進学という道は、やはり前例がない。大リーグのドラフトでは最短で26年7月に対象となるが「野球人生だけで決断したわけではない。学業も非常にこだわった部分。一瞬の喜びではなく、一生の喜びでと意思を持って決断した」と語った佐々木の思いに共鳴していた。

 キャンプ2度目のライブBP(実戦形式の打撃練習)では、四球と二ゴロの2打席を消化した。韓国ソウルでの3月20日の開幕・パドレス戦へ「予想通りの感じで来ている。驚きはないが、安心はもちろんある」。19日にはデーブ・ロバーツ監督に「開幕までに50打席に立てば万全にシーズンへ臨める」と伝えた。大リーガーの投球を再現できる最新マシン「トラジェクトアーク」での室内練習もその数字には含めるとし、「トータルで50(打席)はすぐにいく。十分間に合う」と明るい見通しを語った。

 昨年9月の右肘手術の影響で、米7年目の今季は打者に専念。同じカリフォルニアを舞台に戦う母校の後輩に大いに刺激を受け、“一生の喜び”となるワールドシリーズ制覇に向けて走り出している。(柳原 直之)

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