巨人・阿部監督「信号無視しない暴走族つくりたい」 塁上で“あおり運転”徹底 走塁練習の成果見せる

2024年02月23日 05:30

野球

巨人・阿部監督「信号無視しない暴走族つくりたい」 塁上で“あおり運転”徹底 走塁練習の成果見せる
練習を見守る阿部監督(撮影・藤山 由理) Photo By スポニチ
 オープン戦は23日に開幕し、沖縄県内で2試合が行われる。阿部慎之助新監督(44)が率いる巨人は、昨季日本一の阪神と対戦。メニューに走塁練習を組み込み、ナインに積極的な姿勢を植え付けた。昨季は直接対決で大きく負け越し。雪辱を期す今季は走塁面での意識改革を進め、4年ぶりV奪回への道筋をつくる。
 岡本和が巨体を揺らして、二塁へ滑り込んだ。ナインから「うおー!」と歓声が上がる。沖縄・那覇キャンプでの走塁練習。昨季0盗塁の主砲が、二盗を成功させた。隙あらば次の塁へGO。それが、阿部監督の掲げるスタイルだ。

 「年間通してやっていきたい。もちろんその中で状況判断は必要。信号無視しない暴走族をつくりたい。ブンブンうるさいけれど、ちゃんと信号を守っている」

 パンチの利いた阿部節に思いを込めた。繰り返し練習したのは走者一塁。単に盗塁するだけではない。投手のボールがワンバウンドした瞬間にスタートを切ったり、ディレードスチールを試みたり。今季はグラウンドで相手バッテリーへの“あおり運転”を徹底させる。

 昨季の盗塁数はリーグ4位の48個。優勝した20年は同1位の80個だったが、翌年以降は年々減少している。監督就任後は走塁改革に着手。18日の韓国サムスンとの練習試合で2盗塁を決め、走者三塁でヒットエンドランのサインも出した。指揮官のカラーは着実に浸透しつつある。

 オープン戦は昨季6勝18敗1分けと大きく負け越した阪神に始まり、広島、ヤクルトとセ・リーグ相手の戦いが続く。「こっちは隠すことはない。動きますよ。勇気がいるけれど、動かれる脅威を知っているから」。現役時代は扇の要として誰よりも走者に気を配ってきた。捕手心理を熟知するからこそ、自軍の攻撃に生かすことができる。4年ぶりV奪回へ、阿部巨人が塁上でブンブンいわせる。(青森 正宣)

 ≪昨季1位・阪神と31個差≫巨人の昨季チーム盗塁数は48盗塁でリーグ4位。1位は79盗塁の阪神で31個差だった。個人2桁盗塁は門脇(11盗塁)と重信(10盗塁)の2人だけ。20盗塁以上は20年増田(23盗塁)以降出ていない。巨人が盗塁数でリーグ1位となれば20年(80盗塁)以来4年ぶりとなる。11年藤村大介以来の盗塁王誕生にも注目したい。

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