ドジャース・ロバーツ監督 由伸は「グリンキーを思い出させる」低身長投手は活躍できない定説覆せるか

2024年02月29日 11:16

野球

ドジャース・ロバーツ監督 由伸は「グリンキーを思い出させる」低身長投手は活躍できない定説覆せるか
練習前に取材対応するドジャース・ロバーツ監督(撮影・柳原 直之) Photo By スポニチ
 ドジャースの山本由伸投手(25)が28日(日本時間29日)、敵地でのレンジャーズとのオープン戦でメジャー実戦初登板。2回を1安打無失点、3奪三振と上々のデビューを飾った。ベンチから見守ったデーブ・ロバーツ監督(51)は山本を2009年にサイ・ヤング賞を受賞したザック・グリンキー投手(40、ロイヤルズからFA)に例えた。
 指揮官は試合前の取材対応で、山本が誰に似ているかを問われると「制球の良さという点で、2000年から2005年くらいのザック・グリンキーを思い出させる。(その当時の)ザックは球速と制球を兼ね備えていた」と分析した。グリンキーはメジャー通算586試合に登板し、225勝156敗、防御率3.49を誇る右腕だ。

 山本の制球力の良さについては「速球の制球が最も印象的だ。グローブの側(外角)にも腕の側(内角)にも、低めにも高めにも投げられる。速球をどの位置にも投げられれば他の球を投げるのがより容易になる」と話した。

 さらにイチロー氏(現マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)の例に出し「2001年にイチローが渡米してきたとき、春のプレーは酷かった。そこで人々はイチローがメジャーリーグでは打てないと思った。ところが結局、彼はとてつもないシーズン、キャリアを過ごした。今日、由伸がいい球を投げようが、そうではなかろうが、シーズンまでに準備する時間はたっぷりある」と徐々にメジャーに適応させていく考えを示していた。

 これまで大リーグでは9人の投手が1億7500万ドル(約263億円)以上の大型契約を手にしたが、その中で一番背の低かったのはザック・グリンキーで、それでも6-foot-2(187・96センチ)と長身だった。山本は5-foot-10(177・8センチ)で、ドジャース移籍前には、ある球団の幹部が「これまでMLB球団が5-foot-10の投手に大金を与えたことはない。それには理由がある」と話したこともあった。しかし、山本はメジャー歴代投手ではトップとなる12年総額3億2500万ドル(約461・4億円=契約時レート)の大型契約で加入した。ロバーツ監督は大型契約で加入した山本に重圧があるかを問われると「その答えは私にはわからない。しばらく日本のベストピッチャーであり続けてきた。それは彼が多くの期待に応えてきたということ。契約については私は話せない。それはもう終わったことで、今は野球選手、投手になるときだ。彼はそれに集中しているであろう」と話した。

 山本は低身長の投手は活躍できない大リーグの定説を覆すことができるか、注目が集まる。

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