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広島・森下が完投9勝 “天敵”大竹に6度目対決で初めて黒星つけた「粘り強く投げようと」

2024年08月11日 05:45

野球

広島・森下が完投9勝 “天敵”大竹に6度目対決で初めて黒星つけた「粘り強く投げようと」
<神・広>先発した森下(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   広島5―1阪神 ( 2024年8月10日    京セラD )】 広島・森下暢仁投手(26)が10日の阪神戦で価値ある9勝目を飾った。9回を5安打1失点の力投。今季2度目の完投で虎から2年ぶりの勝利を挙げ、自身のカード連敗を6で止めた。打線も2回に堂林翔太内野手(32)が先制の中越え2点二塁打を放つなど過去10戦で8勝を献上する天敵・大竹から最多4点を奪い、初めて黒星を付けた。連勝で貯金を今季最多13とし、3位・阪神とは4ゲーム差に広げた。
 9連戦の真ん中で、森下が首位を争う阪神相手に価値ある勝利を挙げた。9回116球を熱投して5安打1失点に抑え、今季2度目の完投で2年ぶり3度目の2桁10勝に王手をかける9勝目。試合後は、爽やかな表情で報道陣の取材に答えた。

 「先制点を取ってもらったので粘り強く投げようと思った。守ってくれるし、打ってもくれる。流れで、最後まで投げる機会をもらえて良かったです」

 案じられる立ち上がりではあった。味方が2点を先取した直後の2回に長短打で2死二、三塁を招き投手の大竹に右前適時打を浴びた。だが、永川投手コーチにフォームの細部を指摘され、修正した3回以降はわずか1安打と虎打線を圧倒。森下本来の姿に戻っていた。

 5年目の今季は登板前の調整法を変えた。自ら担当トレーナーに提案してランニング量を減らし、ウエートトレーニングを重視。それも重いものを持ち上げるのではなく、試合の中で効率的に動けるよう、瞬発系のメニューに特化する。

 「ランニングは、ショートダッシュやシャトルランなどの短い系だけ。長い距離は走っていないけど、いい感じできています」

 こうした日ごろの工夫が試合中のフォーム修正に生きた。22年4月9日の白星を最後に6連敗中だった阪神戦。さらには過去5戦全敗だった大竹との投げ合い。それら負の流れを、6年ぶりの頂点を目指す大事な一戦で止めた。

 「(大竹に5戦全敗は)知っていた。昨日もみんなが点を取っていたし、投手陣も粘り強く投げていたので、同じようにやれば勝てるんじゃないか…と思っていました」

 強いメンタル。阪神戦で2年ぶりの美酒を味わい、大竹との投げ合いでも6戦目で初星を手にした右腕を、新井監督は「ブルペンを休ませてくれたし、本当に大きい。調子が良さそうに見えなかったけど、イニングを追うごとに修正して、さすが」と絶賛した。

 「当たる相手当たる相手で、いい準備をして投げられたら。チームのために腕を振っていきたいと思います」

 頼もしい森下。その剛腕がV争いの佳境でうなりを上げる。(江尾 卓也)

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