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【甲子園】岡山学芸館が初めて夏2勝 丹羽知則が公式戦初完封で導いた

2024年08月16日 05:00

野球

【甲子園】岡山学芸館が初めて夏2勝 丹羽知則が公式戦初完封で導いた
<岡山学芸館・掛川西>完封で試合を制した岡山学芸館・丹羽(中央)らナイン(撮影・大城 有生希) Photo By スポニチ
 【第106回全国高校野球選手権大会第9日・2回戦   岡山学芸館2―0掛川西 ( 2024年8月15日    甲子園 )】 岡山学芸館(岡山)は背番号11の丹羽知則投手(3年)が公式戦初完封で掛川西(静岡)を退けて初の夏2勝をつかみ、3回戦へ進んだ。
 丹羽知則は投ゴロで最後のアウトを取り、OBで5学年上の兄・淳平さんに並ぶ16強進出を決めた。「任されたイニングを全力で…と思った。目指してきた甲子園で、最高です」。沖田幸大(3年)との二枚看板で、聖カタリナ学園との1回戦は9回の1イニング救援。真っさらなマウンドを堪能した公式戦初完封で同校初の夏2勝へ導いた。岡山県勢では18年創志学園の西純矢(現阪神)以来の完封。2試合連続零封は県勢初だった。

 甲子園初勝利を挙げた前回19年。2試合とも先発したのが兄だった。広島商との2回戦ではライナーが顔面に当たって左頬を骨折。低反発金属製バット導入の契機になった。当時は中学1年生。腫れた顔を見て驚き、さらに観戦した作新学院との3回戦で衝撃を受けた。「5番・投手」で強行出場して安打。鳥肌が立った。そして、兄からの「甲子園は最高の舞台だよ」との言葉。進学先を選ぶ決め手になった。

 佐藤貴博監督は「しっかり投げてくれました。いろんなものがつながっている」と感じ入った。昨年11月、母校で22年夏優勝、昨夏準優勝の仙台育英(宮城)へ沖田と2人で送り出した。「12月に入って取り組み方が変わった。食事、トレーニング。いろんなことを吸収してきた」。今春早大へ進んだ高橋煌稀らとの練習を糧に成長した。

 3回戦は神村学園との激突。「兄もベスト16。そして自分たちは甲子園3勝を目標にしている。ベスト8以上で兄を超えられると思います」。幼少から憧れ、追いかけてきた背中が手の届く距離にある。 (筒崎 嘉一)

 ◇丹羽 知則(にわ・とものり)2006年(平18)5月7日生まれ、兵庫県出身の18歳。5歳から多田東少年野球クラブで野球を始めて投手などを務める。中学は豊中リトルシニアに所属。岡山学芸館では2年春からベンチ入りし、今夏は背番号11で甲子園初出場。50メートル走6秒3、遠投95メートル。1メートル83、71キロ。右投げ右打ち。

 ▽19年夏の岡山学芸館 4年ぶり2度目の夏の甲子園出場。広島商との2回戦で初戦を迎え、背番号3の丹羽淳平が先発。初回2死でライナーが左頬付近に直撃し、担架で運ばれた。直行した西宮市内の病院では「左顔面骨骨折」の診断。直訴して7回裏からベンチに戻り、3―5の8回裏に3得点して逆転で春夏通じて初勝利を挙げた。続く作新学院との3回戦は0―18で敗退。丹羽は再び先発して3回5失点。一塁へ回った後、9回に再登板して1回無失点に抑えた。5番打者として9回の最終打席で左前打。「みんなに恩返しする気持ちだった」と振り返った。

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