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元阪神・横田慎太郎さんがスクリーンでよみがえる!「奇跡のバックホーム」映画化 来春以降公開予定

2024年08月16日 05:15

野球

元阪神・横田慎太郎さんがスクリーンでよみがえる!「奇跡のバックホーム」映画化 来春以降公開予定
2019年9月26日、引退試合のウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦(鳴尾浜)で阪神・横田慎太郎さんが見せた奇跡のバックホーム
 昨年7月に脳腫瘍のため亡くなった元阪神の横田慎太郎さん(享年28)の生涯が映画化されることが15日、分かった。原作はともにベストセラーとなった自著「奇跡のバックホーム」(幻冬舎)と「栄光のバックホーム」(幻冬舎、中井由梨子著)で、秋山純監督(61)がメガホンを取る。横田さん役は新人俳優の松谷鷹也(30)が演じることも決まった。横田さんと親交が深かった本紙阪神担当、遠藤礼記者(39)も重要な役で描かれる。来年春以降に公開を予定している。
 太く短く、黄金に輝いた横田さんの人生が映画でよみがえる。タイトルは「栄光のバックホーム」。原作の出版元である幻冬舎、見城徹社長(73)がこの映画を作るために映像製作会社「幻冬舎フィルム」を設立。同社の第1回作品となる。代表作に映画「20歳のソウル」などがある秋山純監督がメガホンを取る。

 野球に全てを注ぎ、引退後も講演活動に精力的に取り組むなど脳腫瘍という大病と最後まで闘い続けた横田さんの壮絶な28年の生涯が描かれる。監督、キャスト、スタッフが挑むのは横田さんが引退試合で見せた“奇跡のバックホーム”の再現。今作品では全ての野球シーンでCGを使うことなく、俳優が実際にプレーするところを撮影する予定だ。

 横田さん役に抜てきされたのは、新人俳優の松谷鷹也。父は元巨人、近鉄投手の松谷竜二郎氏で、自身も学法福島(福島)では投手として活躍した。95年生まれの横田さんに対して松谷は94年生まれで、身長も1センチ違い。同じ左投げ、左打ち、父親はプロ野球選手と不思議なほど共通点が多いことから秋山監督も「奇跡のバックホームは松谷鷹也なしには成立しない」と起用の背景を明かしている。

 松谷は3年前の21年に横田さんと故郷・鹿児島で初対面。既に映画化の構想があったことで「これで練習してください」と現役時代に使用していたグラブを託された。横田さんが余命を宣告された後も療養施設を毎日訪問。亡くなった当日も別の作品の撮影場所から新幹線に飛び乗り「横田さんに会いに」と甲子園、鳴尾浜に向かっている。

 昨年からは、広島のクラブチーム「福山ローズファイターズ」に練習生として参加。野球の技術練習、筋力トレーニングにも取り組み、体重は20キロ増の90キロと横田慎太郎を演じるための肉体改造にも成功し準備万全だ。

 「何十年後も見てもらえる作品にしたい。バックホームの撮影も横田さんが力を貸してくれると思うので」

 松谷は、横田さんから受け取った“バトン”を力強く握った。(遠藤 礼)

 ▽横田さん「奇跡のバックホーム」 19年9月26日、ウエスタン・リーグのソフトバンク戦(鳴尾浜)を引退試合として臨んだ横田さんは、当初は9回の1イニング限定で守備に就く予定だったが、8回2死二塁の場面で平田2軍監督(現ヘッドコーチ)から声がかかり中堅へ。直後の塚田の中前打を処理してノーバウンドの本塁送球で補殺を記録した。現役最後のワンプレーは「奇跡のバックホーム」と称された。

 ◇松谷 鷹也(まつたに・たかや)1994年(平6)1月22日生まれ、神奈川県出身の30歳。小3から本格的に野球を始め学法福島では投手として2年秋に東北大会出場。3年夏は福島大会準々決勝で敗れ甲子園出場なし。卒業後はモデルを目指し2015年には美男コンテスト「ミスタージャパン」の神奈川県代表。一方で、秋山純監督の下で製作、助監督など現場の修業を積み、今回の抜てきに至った。

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