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阪神・球児監督 FA組残留へ“動きます” 交渉出馬で火の玉ラブコールも

2024年10月19日 05:15

野球

阪神・球児監督 FA組残留へ“動きます” 交渉出馬で火の玉ラブコールも
フェニックスリーグを視察し球場を後にする阪神・藤川監督(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 阪神・藤川監督が、今季新たに国内フリーエージェント(FA)権を取得した坂本、大山、糸原、原口の残留交渉に“直接出馬”する意思があることを明かした。「(交渉の)進展具合によっては当然」とし、奪還を期す来季の絶対戦力と位置づける4選手の慰留へ向けては全力を注ぐ構えだ。
 粟井球団社長も15日の監督就任会見で「そういう(出馬の)場面があるかもしれないし、ないかもしれない」と言葉に含みを持たせている。展開に応じ、虎将が熱い“火の玉ラブコール”を送る。

 「自分の権利を全うしてほしい。判断を待ちたい」と口にした15日に続き、新監督はこの日も「個人の権利。個人が尊重されるべき」と、行使か否かは一任する姿勢を貫いた。とはいえ、チームの中心を担う4人。仮に他球団に移籍となれば、戦力構想の根幹に関わる。特に「4番」に座る大山の去就は、猛虎の未来すら左右しかねない。

 昨年12月の契約更改では、今季のFA権取得を見越し、球団は複数年契約を提示した。未取得の選手に対しては極めて異例の厚遇も、大山は拒否。本人の意向を尊重し、推定年俸2億8000万円で単年契約を結んだ。今季は全体的に数字を落とした一方、その存在は代えが利かない。大黒柱の残留こそ今オフの課題と言える。

 「残ってもらわなきゃ困る。これを言うとファンもどうしても“残れ”となるけど、やっぱり彼らの権利」

 4人の残留決断を後押しするためなら、交渉のテーブルで胸襟を開く。現役時代からつながりが深い面々との共闘を思い描き、“その時”が来たら、心に強く響くメッセージを投げ込む覚悟でいる。(八木 勇磨)


 【坂本「何も言えない」原口「家族とも相談」】
 ○…国内FA権を保有する坂本と原口はこの日、甲子園球場のクラブハウスを訪れ、交渉の進捗(しんちょく)状況を明かした。坂本は「何もわからないから、何も言えない」とし、球団幹部との会談も否定した。一方の原口は「発表できるときが来るまで、もう少しコツコツやらせてください」と苦笑い。チームへの愛着も口にし「家族とも相談して、よりよい方向にいくようにしたい」と話すにとどめた。

 【近年の阪神引き留め直接出馬】
 ★和田監督 14年オフ、海外FA権でメジャー挑戦の意思を固めていた鳥谷敬に直接慰留。11月7日に出馬の意向を示していたが、同21日に「気持ちはもう伝えています。日本シリーズが終わって(10月30日)すぐにね」と、明かしている。鳥谷はFA権を行使して残留。

 ★矢野監督 21年オフ、2年連続セーブ王のスアレス引き留めに直接出馬。11月10日の帰国を前に「個人の夢や決断は尊重しないとダメなんで、でも“オレらの気持ちはこうだからな”というのは伝えた」。20年オフも同様のラブコールで残留にこぎ着けたが、パドレスと契約して退団。

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