美輪明宏 「ヨイトマケの唄」への思い 要注意曲に指定も「根絶やしにならなかった。私の勝ち」

2024年02月24日 21:10

芸能

美輪明宏 「ヨイトマケの唄」への思い 要注意曲に指定も「根絶やしにならなかった。私の勝ち」
美輪明宏 Photo By スポニチ
 歌手の美輪明宏(88)が、24日放送の日本テレビ系特番「世界を変えた20人のアーティスト」(後7・00)にゲスト出演し、代表曲「ヨイトマケの唄」に込めた思いを語った。
 日本や世界の音楽史に名を残すアーティストや、その活動などについて掘り下げる特番。松任谷由実やMISIA、BTS、ビートルズなどのレア映像などが流された。

 シャンソン喫茶の老舗・銀座「銀巴里(ギンパリ)」を足がかりにレコードデビューをつかみ取った美輪。1965年に労働者の尊さを称賛する「ヨイトマケの唄」を発表した。

 「どうして貧しい人の歌はないんだろうと思ったのね。みんな“きれい、きれい”ばっかりで。じゃあ社会派ソングみたいなのを作ってやろうと思って」

 神がかりな早さでできた曲だという。「家へ帰る途中で、“ドン、ドドンドン、ドン、ドドンドン”って音が(メロディーで)聞こえてきたの。家に帰って、ちょっとピアノで弾いてみたの。歌詞が思い出されて。そしたら、なんとたった2、3時間で曲も歌もできたの。これは授かった歌だなと思って」。制作過程の不思議な出来事を振り返った。

 労働者への敬意や家族への無償の愛をテーマにした楽曲。歌詞に差別表現があるなどとして、要注意歌謡曲に指定されたこともあり、当時は大きな広がりを見せなかったが、美輪の心が折れることはなかった。「昔、家が貧乏だった時に、(新宿駅の)通路で寝てたりしていた思い出があるから、強かったですよ。少々のことで引っ込んでたまるかというのがあったから」。坂本九さんらが歌唱したいと願い出たこともあったといい、「坂本九ちゃんとかいろんな人たちが歌わせてくれと言ってきてくれて。根絶やしにならなかったのね。私の勝ち」と胸を張った。

 番組では、同局に唯一残る「ヨイトマケの唄」のフルバージョンが放送された。フリーアナウンサー武田真一、ファーストサマーウイカは思わず涙。武田は「泣いている場合じゃない。頑張らなくちゃいけないと思っています」と、両手でほほをたたいていた。

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