藤井棋王 棋王戦初防衛も年間最高勝率ならず 歴代単独2位タイトル戦14連勝

2024年03月18日 05:00

芸能

藤井棋王 棋王戦初防衛も年間最高勝率ならず 歴代単独2位タイトル戦14連勝
初防衛で花束を受け取る藤井棋王(撮影・我満 晴朗) Photo By スポニチ
 将棋の第49期棋王戦5番勝負は17日、栃木県日光市の日光きぬ川スパホテル三日月で第4局が指され、後手の藤井聡太棋王(21)=王将含む8冠=が伊藤匠七段(21)を114手で下し、3勝1持将棋(引き分け)で初防衛を決めた。
 序盤は得意の角換わりを意図的に回避。「課題の後手番では工夫が必要なので」と明かす。新機軸を試みながらも中盤でわずかなリードを奪い、徐々に差を広げる「藤井曲線」が実現した。完勝でシリーズを締めくくり「時間配分に関しては前期の課題を改善できました」とかすかな笑みをこぼした。

 これで自己の持つ出場タイトル戦最長連覇記録を21に更新。タイトル戦内では14連勝で歴代単独2位となった。2023年度の公式戦を46勝8敗で終え、勝率・852は自己最高かつ勝率1位賞も確定。NHK杯決勝で敗れた時点で中原誠16世名人が記録した歴代最高勝率・855(47勝8敗)には届かず「その記録に近づけただけでも出来過ぎです」と謙遜したが、ほぼタイトル戦だけでこの数値は絶句でしかない。(我満 晴朗)

 ≪NHK杯決勝で佐々木八段に敗れる≫17日に放送された将棋の第73回NHK杯決勝では、先手の佐々木勇気八段(29)が前年優勝者・藤井を169手で下し、初優勝を飾った。藤井には初対決だった17年7月2日の竜王戦でデビュー以来の連勝を29で止めて以来、約6年半ぶりの白星。表彰式後は「優勝できるとは思ってなかったので、本当は涙が出るくらいうれしいことだが、今は終わった直後で、大変な終盤戦だったこともあって、胃が痛いです」と言いながら感激の面持ちだった。

 ▼伊藤七段(シリーズを振り返り)中盤でバランスを崩す展開が多く、昨年の竜王戦(4戦全敗)の課題を修正できなかった。今年度はかなり多くの経験ができたが、力不足を痛感した。

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