藤井棋聖 最年少「永世称号」獲得! 21歳11カ月 山崎八段下し5連覇 失冠から中10日で偉業
2024年07月01日 18:47
芸能
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戦型は先手・山崎の得意戦法・相掛かりで、序盤は互いに静かな駒組み。昼食後に角と飛車を交換すると藤井がじわりと攻勢を強めて終盤に突入。AIの形勢判断は徐々に「藤井曲線」を描く中、一直線に踏み込むとそのまま押し切った。
棋聖戦は20年7月に藤井が初戴冠したタイトル。対局後、初の永世称号を獲得したことについて「初めてタイトルを獲れた棋戦で思い出も多い。その棋聖戦で獲れたのはうれしく思う」と静かに喜びを語った。その後の大盤解説場では「もう5年も経ったのかという気持ちが一番強い」と笑みをこぼした。
これまで永世称号を獲得した棋士は10人で、永世棋聖は史上6人目。21歳11カ月での永世称号獲得は、中原誠十六世名人の23歳11カ月を53年ぶりに更新する最年少記録となった。「あまり意識していることではなかった」としながらも、「光栄なことだと思っています。同時に今後の活躍がより問われるのかなと思っています」と気を引き締めた。
藤井は6月20日に行われた甲府市での叡王戦第5局、伊藤匠叡王(21)に敗れて2勝3敗で自身初の失冠。タイトル初挑戦した20年度棋聖戦以来、敗退は初めてで、自身の持つタイトル連続獲得は歴代最多の22期でストップ。昨年10月11日の王座戦第4局で全8冠を独占して以来、254日で全8冠独占が崩れたが、引きずることなく変わらぬ強さを見せつけた。