ブラックペアン2 監督が語る二宮和也の魅力 「アドリブ」に製作陣驚く「期待に応えるより超えてくる」

2024年09月02日 09:30

芸能

ブラックペアン2 監督が語る二宮和也の魅力 「アドリブ」に製作陣驚く「期待に応えるより超えてくる」
日曜劇場「ブラックペアン シーズン2」で世界的天才外科医・天城雪彦を演じる二宮和也(C)TBS Photo By 提供写真
 嵐・二宮和也(40)主演のTBS系日曜劇場「ブラックペアン シーズン2」(日曜後9・00)が話題を集めている。6年前に放送された同名作の続編で、二宮は“異例”となる別人を演じている。同作を手掛けた西浦正記監督(56)に、「俳優・二宮和也」の魅力を聞いた。(中村 綾佳)
 フジテレビの大ヒット作「コード・ブルー」などで知られる西浦氏が監督を務めることでも話題を呼んだ同作は、2018年4月期に二宮主演で放送された日曜劇場「ブラックペアン」の続編。シーズン1から6年後の世界を描く。

 二宮は、シーズン1で演じた天才的な技術を持つ外科医・渡海征司郎ではなく、人も金をももてあそぶ悪魔な世界的天才外科医・天城雪彦を演じる。原作は、海堂尊氏の小説「ブレイズメス1990」「スリジエセンター1991」だが、「渡海と天城がそっくり」という設定はドラマオリジナル。二宮は、続編で全くの別人という“異例”の展開に挑んでいる。

 二宮と、フジテレビ系ドラマ「拝啓、父上様」(2007年)以来17年ぶりに向き合った西浦氏。今作の演技を見て「ちょっと“底知れない感じ”を受けました」と、その奥行きに衝撃を受けた。

 「Stand Up!!」(TBS、03年)で童貞卒業を目指す高校生役で連ドラ単独初主演を果たし、映画「硫黄島からの手紙」(06年)では旧ジャニーズ事務所所属として初となるハリウッドデビューを果たす。以降数え切れないほどの主演作を抱え、近年では第二次世界大戦後にシベリア強制収容所に抑留された実在の日本人捕虜・山本幡男を演じた「ラーゲリより愛を込めて」(22年)の熱演が記憶に新しい。

 二宮が持つ屈指の演技力。西浦氏は、その凄さを「キャラクターの造形力」にあると分析する。「圧倒的に彼はそれを作っていく力がある。僕も必要以上のことは言いたくないし、言ったところで“それ以上のもの”が出てくる」とうなる。目に宿す光、声のトーンと会話のテンポ、歩き方に指先の使い方…全身のすべてを使って“完璧な別人”を生み出している。さまざまな名作を世に送り出してきた西浦氏にとっても、その演技力に度肝を抜かれるばかりだ。

 そんな二宮が、渡海を演じたシーズン1と共通している点がある。それは「アドリブ」。シーズン1の放送後に、共演者がバラエティー番組などで二宮のアドリブの詳細を明かし「センスが凄い」「天才肌」と称賛。ファンの間で大きな話題となっていた。

 この「アドリブ力」は、シーズン2でも健在だ。西浦氏は「今回も1話からありました」とニヤリと笑う。「セリフに関しても、ご自身で凄く考えられている。アドリブは、物語と少しでもズレてしまうとこちらから指摘しないといけないのですが…二宮さんの場合は、がっちりとマッチしたものを出してくる」と称賛する。「こちらの期待に応える、というより、超えてきます」。力強く口をついた西浦氏のこの一言に、二宮の唯一無二の魅力が凝縮されている。

 西浦氏が「天城」をつくるにあたり、二宮に最初に注文したのは「銀髪とシルバーのピアス」だけ。「渡海との対比として、自分の美的感覚を大切にしている人物をイメージして。絵画や音楽など、美に対して造詣があるということを表現したかった。銀髪は、衣装合わせのときに二宮さんがたまたま金髪でいらっしゃって、“これ、いいね!”となって…」と、ビジュアル誕生秘話を楽しそうに振り返る。

 自身が描く天城のイメージに二宮の演技が重なって生まれた「天城」に、西浦氏は「自分のイメージにより近づいていった」と目を細める。こだわりの「天城」は今後、どのような世界を私たちに見せてくれるのか。今後の展開から目が離せない

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