映画「脱走」イ・ジェフン“最も自分自身を追い込んだ作品…減量や食事制限も”

2024年09月02日 08:00

写真=Plus Mエンターテインメント
イ・ジェフンが虚血性大腸炎で手術を受けた後、近況を明かした。また、人気を集めたドラマ「シグナル」の続編「シグナル」シーズン2への出演も知らせ、「台本がすごい」と予告した。

映画「脱走」(監督:イ・ジョンピル)に出演したイ・ジェフンは最近、ソウル鐘路(チョンノ)区某所で行われたインタビューを通じて、作品について明かした。

同作は、明日のための脱走を始めた北朝鮮軍兵士のギュナム(イ・ジェフン)と、今日を守るためにギュナムを追う保衛部の将校ヒョンサン(ク・ギョファン)の命をかけた追撃戦を描いた。

イ・ジェフンが演じたギュナムは、軍事境界線近くの最前方部隊で、10年の満期除隊を控えている中士だ。未来を選べない現実から離れ、失敗しても自分がやりたいことにトライできるところへ脱走を夢見る人物だ。

脱走のための死闘を繰り広げるギュナムの切実な心と凄絶なもがきを体で表現したイ・ジェフン。「シナリオを見て苦労することは予感したのか」という質問に彼は「予想しました」とし、「一番辛いのは走るシーンでした。車にカメラを付けて俳優が追いかけて演技をする方式でしたが、実際は走る車に追いつくことはできません。でも、どうにかしてでも追いつこうという思いが強かったです」と撮影当時を振り返った。

「あまりにも息切れするので、これで息が止まるかもしれないと思ったりもしました」と打ち明けたイ・ジェフンは、「それでも背中の後ろから銃弾が降り注ぐため、止まったら死ぬかもしれないという状況は、自分で体験してみないと分からないと思い、無謀ですがそのようにして走ってみました。疲れて倒れこんだことも多かったです」と振り返った。

特にクライマックスで、太陽を背景にDMZの草原を駆け抜けるシーンを撮る時は、「みんなこれでもういいと言ったのですが、息が止まるまで走ってみたかったんです。ギュナムが渇望する自由を表現したいと思って疾走し、悔いなく走りました」と伝えた。

そのように走ってきたため、膝のじん帯の状態が悪くなったという。イ・ジェフンは「階段を下りる時、膝が曲げられないんです。欄干に手をついて下りるしかありませんでした。病院に行ったら、膝をたくさん使って無理があったようだという診断を受けました」とし、「とても悲しかったですが、またその瞬間が来たら同じように走るかという質問を受けたら、やると答えるしかありません」と情熱を見せた。

ギュナムのやせ細った体を表現するため、減量もした彼は、「今は体重が60kg半ばですが、撮影の時は58~60kgを維持していました。身長は176~177cmです」と明かし、「ギュナムは厳しい生活をしてきた軍人であるため、細い薪のような体を表現したいと思いました。3~4ヶ月間の撮影期間、時間が経つにつれて疲弊していく姿を見せたいと思って、食べることはかなり制限して撮影しました。昼食、夕食の時はケータリングを見ないようにするのが心痛く、辛かったです」と振り返った。

今作では大胆な脱衣も敢行している。これについては「一糸まとわぬ後ろ姿で水を浴びせられます。簡単に消せる存在、小さなロウソクの火種のように見えますが、生き残りたいという希望を抱いているところを見せたいと思いました」と説明した。

続いて「今は閉じ込められているけれど、ここから抜け出すということを体で表現したいと思ったため、食べることも調整しました。アイスクリーム、お菓子などは自由に食べられましたが、欲望を抑えるためにどの作品よりも自分自身を制限しました。自分自身を追いこみました」と明かした。

「『脱走』は30代の終わり頃、39歳の時に撮った作品です」と話したイ・ジェフンは、「これまでは自分の体力を信じて自分自身を投げてきたのですが、今回は昔のようではないということを感じながら撮影しました。怖さも感じました。しかし、体が辛くて大変だというのを言い訳に、ちょっと休みますと先送りにすることはできませんでした。この時間を過ぎたら撮れないということを知っているためです」と作品に関する深い愛情を伝えた。

イ・ジェフンは昨年10月、虚血性大腸炎で手術を受けた。「一生懸命に健康管理をしているところです」と今の健康状態を明かした彼は、「まるで交通事故のような状況でした。腸がねじ曲がったのです。人が生きていく中で腸がねじれたり、また治ったりするそうですが、元に戻らなければ怪死して腸が腐っていくそうです」と振り返った。

続いて「手術を受けましたが、人生が終わるかもしれない状況でした。苦痛に耐えがたくて鎮痛剤を打ってもらったのですがが、致死量まで入っていたため、それ以上は入れることができなかったんです。手術を決めて、死亡同意書にサインもしました。その瞬間、これまで経験した時間が走馬灯のように過ぎていきました」と振り返った。

「“僕が何をしただろう?『脱走』も撮って、『モラルハザード』も撮って、『捜査班長1958』は完成もできずに死んでしまうのか?”と考えました」と打ち明けたイ・ジェフンは、「悔しい、これからは僕の人生、わがままに生きていくとも思いましたが、相変わらず作品を撮っていますし、これから予定されている作品もあります」とし、「シグナル2」と「模範タクシー3」に言及した。

特に「シグナル2」について「台本がまだ全部は出来上がっていないのですが、一部は見ました。どうしたらこんな風に書けるんだろう? すごいなと思いました。想像以上のものが出来上がるのではないかと思います」とし、「正直、約10年ぶりに作るものだけど、そのままにしておいた方がいいんじゃない? と思うかもしれません。しかし、『シグナル2』はこれまで見せたキム・ウニさんの、それ以上です。キム・ウニさんがよりキム・ウニらしくなった作品です」と話し、好奇心を高めた。

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