体操男子団体4位→銀 列島てんやわんや 視聴率はV字回復
2012年08月01日 06:00
五輪
しかし、テレビを見続けていた社員から「あれ?審議しているよ」との声があがり、立ち去りかけた人も足を止めたり、いったん出た人が会場に戻るてんやわんやぶり。皆食い入るように画面に注目し、銀メダル獲得に会場は大きく沸いた。
井星一人さん(32)は「前向きにやれば良いことがあるというメッセージをもらった。金メダルよりも価値がある特別な銀メダル」と感激。滝沢慶さん(31)は「メダルが獲れなくて驚き、結果が覆ってまた驚いた。地獄から天国だ」と興奮気味だった。
内村の地元、長崎県諫早市では市役所に大画面が設置され、両親が経営する体操クラブに通う小中学生や保護者らが声援。採点見直しで結果が覆ると「やった!」と歓声が上がり、内村の祖母小川彰子さん(78)は「こんなこともあるんですね」と驚いた。
眠い目をこすって声援を送ったお茶の間も、一喜一憂。NHK総合が中継した午前0時25分から4時間5分の平均視聴率は、このような時間帯にもかかわらず11・0%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)の高い数字を記録。時間ごとの推移では、内村が最終競技のあん馬を開始した直後の同2時55分は12・1%。内村の得点発表で日本が4位の結果が出た瞬間の同57分は12・6%まで上がった。
しかし、その5分後の同3時2分には視聴者もがっかり落ち込んだのか、9・6%まで急降下。「通常は競技が終わり、一度数字が下がったらそのまま下がっていくのが普通」(同局広報)だが、同11分「審議中」と掲示板に掲載されると10・3%まで上昇。銀メダルが確定した同12分に10・4%と異例のV字回復となった。