菅沼菜々がプロ6年目で念願のツアー初優勝「夢のよう」神谷そらとのプレーオフを制す

2023年08月13日 18:08

ゴルフ

菅沼菜々がプロ6年目で念願のツアー初優勝「夢のよう」神谷そらとのプレーオフを制す
菅沼菜々 Photo By スポニチ
 【女子ゴルフツアー NEC軽井沢72最終日 ( 2023年8月13日    軽井沢72G北C )】 プロ6年目の菅沼菜々(23=あいおいニッセイ同和損保)が自身初のプレーオフを2ホール目で制し、ツアー初優勝を飾った。3打差単独首位から出て3バーディー、ボギーなしの69。66で回った神谷そら(20=郵船ロジスティクス)に通算16アンダーで並ばれながらも振り切った。公共交通機関や閉ざされた空間で不安を感じる「広場恐怖症」を抱えながら戦い、つかんだ念願の初勝利だった。
 プレーオフ2ホール目で1・5メートルのウイニングパットを沈めると、菅沼は輝くような笑顔で右手を突き上げた。祝福に訪れた同学年の稲見萌寧らの姿を見つけると両手で口を押さえて今度は涙。プロ6年目、念願の初優勝だった。

 「ずっと悔しい思いをしてきた。もう勝てないのかな、と思ったこともある。今は夢のよう。本当に勝つことができてうれしい」

 昨季はトップ10入りは15度を数えるなどメルセデスランク8位に入ったが、勝利はつかめなかった。オフは同じクラブでさまざまな距離を練習を重ねてきた。18番パー4でのプレーオフ2ホール目、残り127ヤードの第2打をPWで抑えてチャンスにピタリ。「自信を持って打つことができた」と、初勝利をたぐり寄せた。

 23歳は、不安症の一つである広場恐怖症と向き合う。高校2年時に快速電車に乗っていた時に初めて発症した。「急にだった」。飛行機や新幹線では移動できないため、父と2人で車で全国を転戦してきた。ただし、北海道と沖縄の試合に出場できない。広場恐怖症自体が広く知られていないこともあって、「何で乗れないの?」と何度も言われたこともある。「優勝したりしたら、もっと伝わるかな」。そんな思いも込めて、戦ってきた。

 そしてつかんだ1勝目。「同じように病気に悩んでいる人がいるので、そういう方に勇気を届けられたら」と語り、「1勝まで私の中では結構長くて、本当に苦しい時期が続いた。2勝目をすぐに挙げられるように、ここで終わらずに練習いっぱいして頑張りたいと思います」と次なる勝利を見据えた。 

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