畠山健介氏が明かす15年W杯・南ア戦舞台裏 「リーチがキックティーを…」 サンド驚き「すごいなあ」

2023年09月08日 19:03

ラグビー

畠山健介氏が明かす15年W杯・南ア戦舞台裏 「リーチがキックティーを…」 サンド驚き「すごいなあ」
スクラムを組む(上から)伊達みきお、畠山健介氏、富澤たけし(撮影・藤山 由理) Photo By スポニチ
 スポーツニッポン新聞社の創刊75周年を記念した無料オンラインイベントが開催され、9月8日開幕のラグビーW杯フランス大会の直前スペシャル企画として、日本代表応援サポーター2023を務めるサンドウィッチマンの伊達みきお(49)と富澤たけし(49)が登場。日本代表78キャップを誇る畠山健介さん(38)とともに爆笑トークを繰り広げた。
 サンドウィッチマンの2人は仙台商ラグビー部でともにプロップ、畠山さんは仙台育英でプロップと、宮城県の高校でラグビーをし、同じポジションと共通点も多い3人。「スポニチラグビーウイーク」と題し、9日までYouTube「スポニチチャンネル」で午後7時から毎日配信する「ラグビーW杯開幕直前トーク」第5回の配信では、畠山さんが出場した2015年W杯イングランド大会初戦の南アフリカ戦勝利の話題で盛り上がった。

 この一戦は「ブライトンの奇跡」と称された。それまでワールドカップで通算1勝、2引き分けを挟んで16連敗中だったランキング13位の日本が、過去2回の優勝経験を持つ同3位の南アフリカ共和国を34-32で破り「世紀の番狂わせ」と言われた。

 試合は日本が先制するも、相手の圧倒的なパワーを生かしたモールの前に次々と失点。それでも日本はエディー・ジョーンズHCのもと徹底強化してきたスタミナとメンタルで必死に食らいつき、29―32となって試合時間は残りわずかに。ここで南アフリカに反則があり、日本はキック(3点)で同点を狙うか、トライ(5点)で逆転を狙うか“究極の選択”を迫られることになった。

 エディーHCの指示は「キックで同点を狙え」というものだったが、選手はあくまでトライで逆転勝利を目指すことを選択。ここから“世紀の逆転トライ”が生まれ、日本が南アフリカに34-32で勝った。この勝利は世界中のラグビーファンを驚かせ、日本でも一躍ラグビーブームが到来するほど盛り上がりを見せた。

 事前に南アフリカ対策として徹底的な強化作戦を行っていた日本代表。畠山氏は「無謀でしたけどエディが遠く離れてたから良かった。引き分けだけでもセンセーショナル。リスクを冒すよりも確実な3点という判断は間違ってない。僕らは刷り込まれ過ぎて…」と、無我夢中だったことを明かした。

 “究極の選択”の場面は「エディーはあの時ちゃんと指示を出していて。ウォーターボーイのスタッフの方もキックティーを持って行ってたんですよ。蹴る用に。でも現場でスクラム組もうっていう雰囲気になっちゃってて。(主将の)リーチ(・マイケル)も(キックティー)いいよって」。キックティーを渡さないまま戻ってきたスタッフを見て、エディーHCは慌てて「ちゃんと指示は伝わってるのか!」と通訳らに問いただしていたという。

 一方で、リーチ・マイケルとエディーHCの関係性について「お互いのためじゃなくチームのためにできることは腹割って話そうってやってきていた。結果も相まってエディも容認したんだと思います。本来なら怒られてる所ですけれど」と語った。

 舞台裏を耳にした伊達は「その話すごいなあ…」と感心しながら聞き入っていた。

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