14日に箱根駅伝予選会 「文武労働」放送大関西の燃える秋 34歳・外村「1秒を削り出したい」

2023年10月11日 11:30

駅伝

14日に箱根駅伝予選会 「文武労働」放送大関西の燃える秋 34歳・外村「1秒を削り出したい」
箱根駅伝予選会へと意気込む放送大関西のメンバー Photo By スポニチ
 第100回箱根駅伝予選会が14日、東京・立川で開催される。今年は参加資格が全国の大学に拡大。関東以外から11校が参戦し、史上最多57校が上位13枠の箱根路を目指す。皇学館大(三重)は、11年の箱根路を沸かせた伝説のランナー・寺田夏生(なつき)監督(32)が指揮。大舞台を成長の足掛かりとする。通信制の放送大関西(大阪)は11人の平均年齢が28・8歳。大会最年長34歳・外村翼(1年)ら「文武労働」を掲げる選手たちの奮闘に注目が集まる。
 働き、学びながら走る異色のランナーたちが予選会に登場する。平均年齢28・8歳の放送大関西が掲げる言葉は「文武労働」。今大会最年長34歳の外村は大経大職員として情報システム課で仕事をし、放送大では教養学部教養学科の情報コースに在籍している。練習時間は限られているが「働いてから家で1歳の娘(玲果ちゃん)を風呂に入れたりして。午後8時か9時から走っています」と笑顔で語った。

 20年4月に創部。村上将悟主将(4年)や山口雄也副将(4年)らのもと、当初は関西学生駅伝(丹後駅伝)を目指して立ち上げられた。21年から2年連続で関西学生駅伝に出場していた中、箱根駅伝予選会の門戸が全国に開かれることに。以前からつながりのあった外村らが今春に入学して部員15人となり、参加への道が開けた。仕事などの都合で全員が集まって練習する機会はほぼないが、誰もが駅伝への熱い思いを持っている。

 かつて日大陸上部に所属していた外村は、1度目の大学生活で予選会を含めて箱根駅伝を走ることはできなかった。卒業から11年が経過し、新たな仲間たちと臨む念願の大舞台。「本戦に出られる可能性は0・01%かもしれないけど、その気持ちを持って1秒を削り出したい」。覚悟を胸に、若い選手たちと競い合う。(西海 康平)

 ◇外村 翼(ほかむら・つばさ)1989年(平元)5月29日生まれ、堺市出身の34歳。父の影響で小学2年から走り始め、浜寺南中から清風高を経て日大に入学。卒業後は市民ランナーとして走り、ランニングクラブ「GRlab」の代表も務める。はとこに今夏の世界選手権マラソン12位の山下一貴(三菱重工)がいる。1万メートルの資格記録は32分43秒06。

 ▽放送大 千葉市に本部を置く1981年創立の私立大学。通信制の大学で、教育は放送授業、面接授業、オンライン授業という3種類の形があり、全国50カ所に学習センターが設置されている。大学には教養学部教養学科のもとで6つのコースがあり、大学卒業を目指す全科履修生だけでなく、好きな科目を選んで学ぶ選科履修生、科目履修生としても入学できる。

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