14日に箱根駅伝予選会 皇学館大率いる「交差点伝説」の寺田監督 「ボコボコ」覚悟も成長期待

2023年10月11日 11:30

駅伝

14日に箱根駅伝予選会 皇学館大率いる「交差点伝説」の寺田監督 「ボコボコ」覚悟も成長期待
皇学館大の寺田監督 Photo By スポニチ
 第100回箱根駅伝予選会が14日、東京・立川で開催される。今年は参加資格が全国の大学に拡大。関東以外から11校が参戦し、史上最多57校が上位13枠の箱根路を目指す。皇学館大(三重)は、11年の箱根路を沸かせた伝説のランナー・寺田夏生(なつき)監督(32)が指揮。大舞台を成長の足掛かりとする。通信制の放送大関西(大阪)は11人の平均年齢が28・8歳。大会最年長34歳・外村翼(1年)ら「文武労働」を掲げる選手たちの奮闘に注目が集まる。
 「寺田交差点」といえば、箱根ファンは熱くなる。11年の正月、お茶の間に混乱と興奮をもたらしたのが寺田監督だ。「あれからずいぶん、時間がたちました」。国学院大ルーキーとして最終10区を任された。4人の8位集団の先頭を走りながら中継車につられ、残り100メートル付近の大手町の交差点で道を間違える珍事。11位に後退しつつも猛スパートでシード圏10位になだれ込んだ。

 これも運命の巡り合わせか。その名ランナーが7月、皇学館大の監督に就任した。お膝元の伊勢神宮にゴールする全日本大学駅伝での最高成績17位超えが至上命令。11月の全日本は出場切符を逃していたため、就任直後から来年以降の足掛かりとして箱根予選会への出場を決めた。

 「ボコボコにされると思う」。現実を見つめる指揮官だが「もっと戦えるように頑張りたいと思ってもらえる子が出てほしい」と願いを込める。3月には有志が立川での日本学生ハーフマラソンに出場。練習では週に1度は必ず20キロを走る。月間800~900キロを消化する選手もいる。毛利昂太主将(3年)を中心に準備を進めてきた。

 わずか数十秒で天国と地獄を経験した指揮官は、一度のレースが人生を変える可能性があると知っている。「レベルがかなり高い選手たちと走る機会はそうない。感じたことをチームに還元してほしい」。来年の伊勢路へ。二度とない箱根予選会が皇学館大の“曲がり角”だ。 (大和 弘明)

 ▽皇学館大 三重県伊勢市に本部を置く私大。1882年創立。神職や教員の養成にあたり、1903年に官立の専門学校、40年に大学令による官立の神宮皇学館大に昇格。46年に神道指令により廃学となったが、62年に私大として再興。2008年創部の駅伝部は17年に全日本大学駅伝に初出場し、6年連続出場。17、20、21年の17位が最高成績。今年は1枠を懸けた東海地区選考会で名大に惜敗して2位。9日の出雲駅伝は18位。

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