熱海富士「またダメだったか~」「今場所は勝ちたかった」何度も「悔しい」2場所連続で千秋楽無念

2023年11月26日 18:00

相撲

熱海富士「またダメだったか~」「今場所は勝ちたかった」何度も「悔しい」2場所連続で千秋楽無念
琴ノ若の引き落としに敗れた熱海富士(撮影・中村 達也) Photo By スポニチ
 大相撲九州場所は26日、福岡国際センターで千秋楽の取組を行い、単独首位の大関・霧島(27=陸奥部屋)を1差で追う西前頭8枚目の熱海富士(21=伊勢ケ浜部屋)は、関脇・琴ノ若(26=佐渡ケ嶽部屋)に引き落としで敗れ、2場所連続で史上最速となる初賜杯には届かなかった。
 千秋楽で秋場所に続き悔しい結果に終わった。それでも熱海富士は少し笑顔を見せながら「またダメだったか~。今のままだとたぶん来場所上位じゃ勝てないな。また敢闘賞か~」と汗を拭った。琴ノ若戦については「圧力では負ける気しなかったけどな。引きも分かってたもんな正直…。立ち合い、何で頭からいったんだろ?自分が弱いです。上位は強いです」と振り返った。

 最後まで何度も何度も口にした「悔しい」。そして「今場所は勝ちたかった」と苦笑いを見せながらも、勝負の2024年へ「このままでは勝てない…もっと強くなって」と力強く語った。

 霧島の結果を待たずに終戦した。結びから2つ前の取組で、初顔合わせの琴ノ若に立ち合いで少し遅れを取ると、最後は引き落としで敗れ無念の4敗目…。2場所連続で千秋楽まで主役を張り続けた熱海富士の23年が終わった。花道を表情を変えずに引き揚げた熱海富士は、自身の取組を見直し悔しそうな表情を見せた後、ねぎらいの声に「来年頑張ります」と言葉を絞り出し、前を向いた。

 この日、敢闘賞受賞が決定した熱海富士は、前日の取組後に「言うことはないです」と消え入りそうな声で悔しがり、千秋楽に向けて「切り替えなきゃダメですね」と必死に前を向いていたが、初優勝はまたもお預けとなった。しかし、秋場所に続き平幕の立場で最後まで優勝争いを演じた21歳に、館内からは惜しみない拍手が贈られた。

 ◇熱海富士 朔太郎(あたみふじ・さくたろう=本名・武井朔太郎)2002年(平14)9月3日生まれ、熱海市出身の21歳。熱海二小6年で三島相撲クラブで相撲を始める。熱海中で全国大会個人戦5位。飛龍高3年時はコロナ禍で大会中止が相次ぎ出場できず。20年九州場所で初土俵。22年春場所新十両、22年九州場所新入幕。1メートル86、181キロ。得意は右四つ、寄り。

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