たたき上げ島津海が入門12年で新入幕 先代師匠の元若嶋津からも祝福され「もっと喜んでもらえる報告を」

2023年12月25日 13:54

相撲

たたき上げ島津海が入門12年で新入幕 先代師匠の元若嶋津からも祝福され「もっと喜んでもらえる報告を」
師匠と新番付を手に笑顔の島津海 Photo By スポニチ
 大相撲初場所(来年1月14日初日、東京・両国国技館)の新番付が25日発表され、西十両2枚目だった九州場所で9勝を挙げた島津海(27=放駒部屋)が、2012年春場所初土俵から12年近くをかけて新入幕を果たした。島津海は東京都足立区の放駒部屋で会見し「入門した時に幕内に上がりたいと思っていたのでうれしい。番付表の字が大きくなったのを見て、すごく実感できた」と笑顔を爆発させた。
 鹿児島県種子島出身。中卒たたきあげ。新入幕まで時間はかかったが、地道な努力で夢舞台に上りつめた。「早くもないし、各段優勝もないし、十両で2桁勝利もないけど、少しずつ上がってこられた。コツコツやれば番付は上がってくるんだなと思った」。

 九州場所は立ち合いでしっかりと踏み込めて中に入り込んで得意のもろ差しになれたのが好結果につながった。最大のハイライトは10日目の大の里戦。日体大時代に2年連続アマチュア横綱に輝くなど将来を嘱望されている大器を一気の速攻相撲で破った会心の内容だった。ご当初場所で新入幕を決め、場所後には故郷にも凱旋。「すごい反響で泣いて喜んでくれた人もいった。自分が上にいくことで地元がもっと盛り上がると思う」と笑みをこぼした。

 初場所への抱負を問われると「まずは勝ち越し。三賞を狙っていきたい」と話す。三賞は技能賞同席から師匠の放駒親方(元関脇・玉乃島)から「敢闘賞は?」とうながされても「技能賞がいいです」とこだわりを見せ周囲を笑わせた。中学3年の時に九州場所を観戦し、「格好いい」と力士に憧れ同じ種子島出身で元大関・若嶋津の先代師匠(当時松ケ根親方)に出会った。先代からも「おめでとう」と祝福され「先代には大相撲という選択肢をいただいた。喜ぶ姿を想像するのが原動力。喜んでもらえる報告をどんどんしていけたら」と、名大関から「島津」を継承した27歳はさらなぬ精進を誓った。

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