【全国高校ラグビー27日開幕】Bシード関大北陽「8強超える」30日に天理vs早実の勝者と激突

2023年12月25日 15:08

ラグビー

【全国高校ラグビー27日開幕】Bシード関大北陽「8強超える」30日に天理vs早実の勝者と激突
花園初出場の関大北陽ラグビー部。Bシードとして聖地に臨む(撮影・大森 寛明)
 第103回全国高校ラグビー大会は27日に大阪府東大阪市の花園ラグビー場で開幕する。初出場でBシードに選出された関大北陽(大阪第1)は初戦となる30日の2回戦で、天理(奈良)―早実(東京第1)の勝者と対戦する。梶村真也監督(42)の下、創部11年目でたどり着いた夢の舞台。全国屈指の激戦区を勝ち抜いた誇りを胸に、目標に掲げるベスト8以上を目指す。(取材・構成 吉仲 博幸)
 大阪代表の誇りを胸に、部の歴史に輝かしい1ページを記す時が来た。記念すべき初陣は30日。天理―早実の勝者が相手だ。天理は全国優勝6度を誇る古豪で、早実も東京を勝ち抜いた実力校。どちらが勝ち上がってもタフな相手になるのは間違いない。Bシードの尾道、流通経大柏も同居する激戦ブロックだが、掲げる目標は明確だ。No・8永井玲雅主将(3年)は言葉に力を込めた。

 「初出場なので、失うものは何もありません。チャレンジする気持ちを持ってやっていきたい。シード校に恥じないよう、ベスト8以上を目指したい」  冬の花園は直近10大会で大阪勢が5度優勝。全国屈指の激戦区にあって、創部11年目の関大北陽が決勝6度目のチャレンジでついに風穴を開けた。大阪から花園初出場校が誕生したのは2003年度の大阪朝鮮高以来、実に20大会ぶりだ。大阪第1地区決勝ではFWの堅い防御を軸にバックスがワイドにボールを散らし、大産大付を41―7で撃破。夢舞台への切符をもぎ取った。

 指揮を執る梶村真也監督(42)は東海大仰星(現東海大大阪仰星)の出身。1999年度の花園大会はNo・8として仰星の初優勝に貢献した一人だ。主将を務めた東海大を経てヤマハ発動機(現リーグワン静岡)で7年間プレー。卓越した技術と情熱で部の力を引き上げてきた。「ラグビーは性格がよく出るスポーツです。ただうまくなればいいいというわけではありません。人間性の部分も学んでくれたら」。礼儀やあいさつに厳しく、心の部分も鍛えてきた。

 ラグビー部の今季スローガンは『結(ゆい)』。部員で話し合って決めた言葉だという。永井主将は「みんなで結束して勝ちに結びつける。そういう思いです」と説明した。CTB白石空(3年)が高校日本代表候補に選出されたとはいえ、飛び抜けた選手はいない。永井は「ディフェンスで我慢できる選手が多い。すごい選手はいません。全員で守り、全員で攻める」と初戦へのイメージを膨らませた。

 ファーストジャージーは白色が基調。関大カラーの紫紺のラインが入ったシンプルで洗練されたデザインは、緑の芝生に美しく映える。攻撃のキーマンでバックスを束ねるSO羽根田陸(3年)は「大阪から出場する以上、必ずベスト8は超えないといけないと思っています」と部の総意を代弁した。冬の花園大会初勝利、その先につながる8強へ――。胸を張って聖地へ乗り込む。

 ◇梶村 真也(かじむら・しんや)1981年(昭56)5月16日生まれ、大阪府摂津市出身の42歳。東海大仰星(現東海大大阪仰星)では99年度の花園大会で初優勝。東海大では主将も務めた。卒業後はヤマハ発動機(現リーグワン静岡)で7年間プレー。No・8、フランカーで活躍した。10年シーズンで現役引退。11年春から東大阪市立長栄中で教員生活を始める。12年から関大北陽に赴任。体育科教諭、中学生徒指導主任。

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