【箱根駅伝言いたい放題(3)】学生主体の立大、超逆風の日大…クセ強の楽しみ方
2024年01月01日 12:00
駅伝
西本「シードをロックオンしているのは大東大。全日本大学駅伝でフィニッシュの仕方が優勝したかのような大喜びだった。狙った順位通りにハマったんだと思う。予選会も含め、これくらいの力でいかないといけない任務遂行をしっかりやり切った感じがある。このまま上昇曲線に乗れば、箱根はこれくらいまでいくという想定がある。シード完璧に入る仕組みができている。大きく目立つことはないけどきっちり入ってきそう」
神野「真名子監督は就任2年目。真名子監督の手腕を見て初めて、監督一人でこんなにチームが変わるんだと思った。自分がつれてきた選手ではないのに、2大会連続で予選会トップ通過。監督の力が大事なんだなと感じた。シードに入る雰囲気がある」
西本「これ以上突っ込むな、これくらいのタイムで押せるはずというのが徹底されている感じがある。日体大記録会では大東大祭りみたいな感じで、きっちり設定通りの28分台入って“いえーい”みたいな選手が多かった」
――下位チームでの注目は。
西本「監督が替わった立教。新監督は入れずに自分たちでやると決めた。前監督が作ったレシピに沿ってやると思うが、学生たちでどこまでちゃんとできるのか見てみたい。どういう箱根の終わらせ方をするのか。そこで培ったもの、やりきったものを基に次のチームができて、そのカラーに合った新監督が来ると思う。青学に原監督が来てカラー変わっていくようなことと同じで、立教のカラーがどうなっていくのか見どころ。あとは今回23校が走る。ここで良い走り、良い目立ち方をするのが来年につながる。勧誘にもつながる。予選会の下位はどう爪痕を残そうとしているかに注目。例えば現在の日大に対するブランドイメージは正直、きついと思うんです。超逆風の中、日大は箱根一発でどうイメージを変えるかが大事」
――第100回大会となる。
神野「回数はそんなに気にはしてないけど、改めて箱根の歴史って凄いと感じる。積み重ねたこその今の人気がある。走る選手は走る喜び感じてほしい」
西本「100回に対して盛り上がっているのは、受験者数や寄付金を増やしたい各大学職員やメディアだと思う。選手にとっては99回も101回も同じで、次の101回も絶対に面白い。ただ、駒大は100回という巡り合わせでこんなに強くなった。運を持っているなと。3大駅伝で全部トップを譲らなかったら、もしかたしたら30年後の奇問で知られる早大の日本史問題で引っかけ問題で出てきそうな感じの内容。後に講談や落語になったり。相撲の雷電が強かったことと同じで」
神野「150回の時に100回の駒大って強かったよなと語り継がれる強さかも」
西本「あとは久々に有観客で集まって良し、なので、大手町に集まってください。個人的には東京農大の大根踊りが大手町で復活することに注目をしています。」
神野「僕らが優勝した時のゴールはえぐかった。あれは選手として、マジで気持ちいいですよ」
◇西本 武司(にしもと・たけし)1971年(昭46)生まれ、福岡県出身。インターネットを中心とした専門メディア「EKIDEN News」主宰。一般社団法人OTT代表理事。「あまりに細かすぎる箱根駅伝ガイド!」(ぴあ)の監修や、インターネットラジオ「Track Town JPN」(文化放送)に出演するなどマルチに活躍。X(旧ツイッター)アカウント「@EKIDEN_News」はフォロワー10万人超え。
◇神野 大地(かみの・だいち)1993年(平5)9月13日生まれ、愛知県津島市出身の30歳。愛知・中京大中京高から青学大進学。3年時、15年の箱根駅伝5区で当時の区間新を樹立。初の総合優勝の立役者となり「3代目・山の神」と呼ばれた。卒業後はコニカミノルタ入社。18年にプロ転向し、19年アジアマラソン選手権優勝。25年4月に活動開始予定のM&Aベストパートナーズ陸上部の選手兼マネジャーを務めることが決まっている。マラソン自己ベストは2時間9分34秒。1メートル65、46キロ。
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