【箱根駅伝言いたい放題(1)】揺るがない駒大1強 神野大地「優勝=青学です、は通じない」

2024年01月01日 12:00

駅伝

【箱根駅伝言いたい放題(1)】揺るがない駒大1強 神野大地「優勝=青学です、は通じない」
第100回箱根駅伝の展望を語った神野大地(左)と西野武司氏(撮影・西川祐介) Photo By スポニチ
 第100回箱根駅伝は2日午前8時に東京・大手町をスタートする。青学大時代に「3代目・山の神」として名をはせたプロランナーの神野大地(30=M&Aベストパートナーズ)と、「あまりに細かすぎる箱根駅伝ガイド!」が人気を博す専門メディア「EKIDEN News」主宰の西本武司さんが今回もレース展開を予想。駅伝ファン大注目の2人が、言いたい放題?の対談を行った。
 ――今回は駒大が1強となっている。
 西本「圧倒的に駒大が強い前提で、各校の選択肢は2つ。駒大を止めるか、行かせるか。中大、青学大、国学院大は駒大の独走を止めたいというテーマでしょうが、止めにいって自滅する可能性もある。逆に、そのまま行かせてもいいのが早大や創価大、城西大。駒澤へのリアクションを考えることなく自分たちの駅伝をやりきることで2、3番に入る可能性もある」
 神野「優勝予想を駒大にしない理由はない。ここで僕が(優勝は)青学です、と言っても、今回はちょっと話が通じてこない」
 西本「八王子ロングディスタンスを見て“駒大も分かりません”とは言えなくなった。5000メートルが専門の駒大・佐藤圭汰が1万メートルU20日本記録の27分28秒50で走ったもんだから…箱根では10km28分のペースではかなり余裕をもって走れるはず」

 ――佐藤は1区宣言も区間エントリーでは3区。他校はどう出る。
 神野「2区は駒大の鈴木芽吹だとして、国学院大・平林清澄が対抗できる。中大は吉居大和がエントリーされた。青学大の2区は迷う。若林宏樹が山上りなら、黒田朝日の2区が見たい。急成長していて、2区で化ける可能性がある」
 西本「まだ全国区になっていない黒田をどこでヒーローにさせるかは大事。神野さんも箱根は2年次の2区からはじまった」
 神野「2年の黒田だったら、前に出なくてもついていけばいいんですよね。これが最上級生の鈴木芽吹なら黒田の後ろにつくはずがない。青学大の岸本大紀(現GMOアスリーツ)が1年の時に2区を走った20年大会と同じ展開にできる」
 西本「下級生だから許される走り方。黒田はそのカードを使える」

 ――中大の吉居大和についてはどうか。
 西本「吉居大和は絶好調で来ると僕は思っている。八王子ロングディスタンスで分かったけど、中大の調整は八王子で出し切らない。吉居大和の11、12月の1万メートルは28分1桁くらい。トントンと来て、箱根で爆発する。中央の調整ってこういう感じかと」
 神野「たしかに八王子では、28分で笑顔だった。同じ学生が27分半(駒大3人)で走っていたら、本来は悔しいはず。でも、予定通りで箱根もいけるという笑顔。全日本で自信なくしたけど、いつも通りで来ている感覚がつかめた笑顔だと思う」
 西本「吉居大和は1万メートル27分台の力は絶対ある。50秒でなく40秒台の力はあるのに、八王子は毎年28分1桁でくる。今年は先頭からめっちゃ遅れてゴールしているのに笑顔なので“えっ?”と。これは誰も話題にしないけど、やばいなと思った」
 神野「吉居大和、駿恭、中野翔太、湯浅仁、阿部陽樹。この5人で往路を組めたら凄い。駒大に全然対抗できる」

 ◇西本 武司(にしもと・たけし)1971年(昭46)生まれ、福岡県出身。インターネットを中心とした専門メディア「EKIDEN News」主宰。一般社団法人OTT代表理事。「あまりに細かすぎる箱根駅伝ガイド!」(ぴあ)の監修や、インターネットラジオ「Track Town JPN」(文化放送)に出演するなどマルチに活躍。X(旧ツイッター)アカウント「@EKIDEN_News」はフォロワー10万人超え。

 ◇神野 大地(かみの・だいち)1993年(平5)9月13日生まれ、愛知県津島市出身の30歳。愛知・中京大中京高から青学大進学。3年時、15年の箱根駅伝5区で当時の区間新を樹立。初の総合優勝の立役者となり「3代目・山の神」と呼ばれた。卒業後はコニカミノルタ入社。18年にプロ転向し、19年アジアマラソン選手権優勝。25年4月に活動開始予定のM&Aベストパートナーズ陸上部の選手兼マネジャーを務めることが決まっている。マラソン自己ベストは2時間9分34秒。1メートル65、46キロ。

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