甲子園が戻ってきた! 2年ぶりセンバツ19日開幕、仙台育英・島貫主将が選手宣誓

2021年03月19日 05:30

野球

甲子園が戻ってきた! 2年ぶりセンバツ19日開幕、仙台育英・島貫主将が選手宣誓
開会式リハーサルを行う初日出場の(左から)北海、仙台育英、健大高崎、神戸国際大付、下関国際、明徳義塾の主将ら(撮影・後藤 正志) Photo By スポニチ
 【19日開幕 第93回選抜高校野球大会 】 第93回選抜高校野球大会(甲子園、準々決勝、準決勝翌日の休養日を含む13日間)は19日に開幕する。18日は開会式のリハーサルが行われ、初日に登場する6校の主将が参加した。選手宣誓役を務める仙台育英(宮城)の島貫丞(じょう)主将(3年)は2年ぶりの開催となるセンバツに向け、「甲子園が戻ってきた」「感謝」「感動」「希望」などの言葉に思いを込めた。
 マスクを外し、マイクの前に立った。仙台育英の島貫主将は、5校の主将に囲まれながら、異例の長さとなる3分超の宣誓をよどみなく青空に響かせた。

 「初めて甲子園の土を踏んで、選手宣誓のリハーサルをしながら、明日のイメージはしっかりできたかなと思う。明日は観客の方が入るので緊張すると思うけど、自信を持ってやりたい」。約30分後にパソコンの前でオンライン形式の取材に応じ、堂々と言った。

 宣誓文には特別な思いを込めた。須江航監督やチームメートの意見を聞きながら、今月に入って完成したという。「高校球児の憧れの舞台である甲子園が戻ってきました」で始まり、東日本大震災から10年が経過した思いも含まれている。そして「感謝」「感動」「希望」の3つの言葉。自身の、そして全国の球児の思いだった。

 自身は福島県出身。10年前の震災後は、避難生活も強いられた。当時は小学生。苦境の中でセンバツの開会式に胸を打たれた。震災直後の11年は創志学園(岡山)の野山慎介主将、翌12年には石巻工(宮城)の阿部翔人主将が宣誓。2人が全国に届けた言葉を一部、引用した。「今でも覚えているので、小さい子たちに伝えていけたら」と、極力シンプルな言葉を選んだ。

 2年ぶりのセンバツは、新様式の中での開催となる。例年はリハーサルから出場校の全選手が甲子園を一周し、内野に集まる開会式。だが、今年はコロナ対策のために入場行進のリハーサルは、たった6人で行われた。それでも島貫は前を向く。「32校が出場する中、代表して自分の言葉、思いを伝えることができる。それを感じていただけたら。テレビを見てくれる方々にも、希望があることを感じてくれれば」と本番を心待ちにした。

 宣誓には「春はセンバツから」との一節も入れた。震災から10年がたち、コロナ下での開催となった2年ぶりの大会。熱い言葉、そして熱い戦いで「春」を告げる。(川島 毅洋)

 《「今も覚えている」11、12年を引用》11年のセンバツは東日本大震災から12日後に開幕。創志学園・野山主将は阪神大震災にも触れ「人は、仲間に支えられることで大きな困難を乗り越えることができると信じています」と選手宣誓した。また、12年に務めた石巻工・阿部主将は「人は誰でも、答えのない悲しみを受け入れることは、苦しくてつらいことです」との言葉で、自身も含めた被災者の思いを伝えた。

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