阪神・矢野監督の勝負手“チェン外し” 開幕ローテにドラ2・伊藤将抜てき 先発未勝利のガンケルも

2021年03月19日 05:30

野球

阪神・矢野監督の勝負手“チェン外し” 開幕ローテにドラ2・伊藤将抜てき 先発未勝利のガンケルも
<阪神全体練習>ショートダッシュをする伊藤将(左)とガンケル(撮影・坂田 高浩) Photo By スポニチ
 阪神の矢野燿大監督(52)が18日、今季の開幕ローテーション構想を明かした。確定していた4投手に加え、ドラフト2位の伊藤将司(24=JR東日本)と来日2年目のジョー・ガンケル投手(29)を抜てき。実績十分ながら調子が上がらないチェン・ウェイン投手(35)を外す勝負手で2005年以来のリーグ優勝に向けたスタートダッシュを狙う。
 熟考を重ねた末の結論だった。粒ぞろいの先発陣の起用法を、春季キャンプからじっくりと見極めてきた矢野監督。自身の「勝負パンツ」販売開始と重なったのはもちろん、偶然だが「開幕投手・藤浪」に続く勝負手は、新人と昨季先発では6戦未勝利だった助っ人右腕の抜てきだった。

 「ある程度、決めていかなあかんところに来ているから。よほど悪くない限りはね、現状を見たら。チェンも昨日(17日)良くなかったんで。そういうところでいうと(伊藤)将司もガンケルも入れようかなと思ってる」

 甲子園室内での全体練習後に構想を明かした。「最終決定はもちろんまだ」としながら、両投手とも本番までの登板はあと1試合。アクシデントがない限り、2人の開幕ローテーション入りが決定的となった。

 オープン戦最後となる21日のオリックス戦(京セラドーム)で先発が見込まれるガンケルが、その1週間後の28日ヤクルト戦(神宮)で、来週の2軍戦で登板予定の伊藤将は31日広島戦(マツダ)が濃厚だ。開幕ローテ入り確実とみられたチェンが17日の教育リーグ・中日戦で5回2/3を8失点と炎上。日米通算95勝の左腕とはいえ、調整が遅れている現状に、指揮官も思い切った決断を下した。

 伊藤将は春季キャンプ中の登板が紅白戦を含め2試合とスロー調整だったが、その後は順調。14日の同リーグ・広島戦に初先発し4回2安打無失点の快投を見せた。社会人出身で即戦力として期待されただけに、抜てきにも平常心を失わない。

 「試合も残っているんで、自分の中でもまだ確定しないで。開幕までしっかりアピールして、気を緩めずにいきたいと思います」

 チェンが外れたことで6人の中で唯一の左腕。制球力と投球術でテンポ良く打ち取るスタイルは、チームでは希少で「球種を使ってゴロを打たせて取る投手なんで。そういった部分を意識して次の投球をやっていきたい」と持ち味を把握する。

 ドラフト1位の佐藤輝がオープン戦から大活躍し注目を浴び続けている。それでも本当の勝負はシーズンに入ってから。藤川が引退し福留、能見の両ベテランが去った後に新戦力が台頭するのも流れ的には最高。輝くのは「佐藤輝」だけじゃない。 (山添 晴治)

 ○…現行の1軍登録制度となった1997年以降、阪神の新人2人以上が開幕1軍メンバーに登録されたのは98年=山岡洋之、坪井智哉、01年=藤田太陽、沖原佳典、赤星憲広、02年=安藤優也、浅井良、05年=能見篤史、橋本健太郎、15年=石崎剛、江越大賀、19年=木浪聖也、近本光司の6度あり、最多は01年の3人。新人が開幕から2カード目までに先発したのは、14年4月2日中日戦の岩崎優が最後になる。

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