ソフトBが1位指名公表の誉・イヒネ「楽しみという気持ちが一番強い」

2022年10月20日 06:00

野球

ソフトBが1位指名公表の誉・イヒネ「楽しみという気持ちが一番強い」 — キャッチボールをするイヒネ Photo By スポニチ

　きょう20日に「プロ野球ドラフト会議supported　by　リポビタンD」が都内のホテルで開かれる。ソフトバンクがドラフト1位指名を公表している愛知・誉のイヒネ・イツア内野手（18）は19日、愛知県内の同校グラウンドでドラフト前の心境を明かした。鷹の1位指名公表には「感謝」と、相思相愛だ。走攻守三拍子そろった大型遊撃手はプロの舞台で大暴れするイメージを抱き、運命の日を迎える。

　無限の可能性を秘めた18歳は落ち着いていた。ソフトバンクからすでに1位指名が公表済み。イヒネは堂々とした口調で未来を語った。

　「楽しみという気持ちが一番強いです。ソフトバンクさんに公表していただいたということは評価もいただいているということ。感謝しているし自信を持って、（公表に）見合った実力をつけるために頑張りたい」

　まるでマラソン選手のようなスタイルだ。身長1メートル84だが腰の付け根から下は115センチ。私服のズボン選びは一苦労だという。「スキニー系は裾がいつも“七分”くらいになってしまうので、ダボダボ系を選ぶことが多いです」と異次元に長い脚を見つめながら笑った。

　両親はナイジェリア人。高校通算18本塁打のパワーと全身バネのような動きでダイヤモンドを駆け抜ける姿に鷹の編成部はほれ込んだ。高校入学時は体重56キロ。そこから82キロに増量。ベンチプレスは50キロから100キロとなり、半年だけ挑戦した投手では最速115キロから140キロまで上がったという。

　売りの打撃は107キロしかなかったスイングスピードが今や150キロ。憧れの選手にあげた柳田級の数値を誇るが、「上には上がいるので。もっと160とか出したい」と頼もしい。目指すはプロレベルのスイング。「今できることをやっていくしかない。スイングも、プロの球は相当速いと思うので、こんなスイングしていたら多分全然まだだと思う」。意識の高さは練習量に表れ、1日1000スイングを振り込むこともある。

　「肩も良くて守備もうまくて足も速い、本塁打も打てて打率も高い。本当に言葉で何と表したらいいのか分からない完璧な選手になりたい」

　スケールの大きさは無限大。ドラフト前夜は「いつも通り眠れるかな。朝は得意じゃないけど、さすがにドラフト会議は17時なので大丈夫です」と愛くるしい笑顔で話したイヒネの行き先が、今日決まる。　（福井　亮太）

　◇イヒネ・イツア　2004年（平16）9月2日生まれ、愛知県出身の18歳。小3で瑞穂イーグルスで野球を始め、萩山中では東山クラブに所属。誉では1年秋からベンチ入りし、2年秋から背番号6でレギュラー。今夏は正遊撃手として県3回戦敗退。甲子園出場はなく、公式戦打率.514、高校通算18本塁打。ナイジェリア出身の両親を持つ。50メートル6秒2、遠投110メートル。1メートル84、82キロ。右投げ左打ち。