稲葉ジャパンの東京五輪金メダルを支えた井端氏の「視点」、時には強い口調で疑問投げかけ

2023年09月25日 00:03

野球

稲葉ジャパンの東京五輪金メダルを支えた井端氏の「視点」、時には強い口調で疑問投げかけ
稲葉ジャパン時代の井端コーチ Photo By スポニチ
 井端弘和氏(48)は21年の東京五輪で金メダルをつかんだ「稲葉ジャパン」を5年間にわたって支え続けた。稲葉篤紀監督の下、金子誠ヘッドコーチ、建山義紀投手コーチら、日本ハム時代からよく知るコーチングスタッフがそろった中で、スタッフ会議では「外野」の立場から時には強い物言いもみせ、選手選考に独自の視点やエッセンスを加えた。
 「その選手は本当に必要ですか?」「この選手を選ぶのは、本当に東京五輪の金メダルにつながりますか?」。歯に衣(きぬ)着せず、稲葉監督が挙げた代表候補に、疑問を投げかけることを恐れなかった。意見をぶつけることで生まれた気付きや、新たに見えた可能性があった。稲葉監督も「バタ(井端氏)には何度も助けられました。思ったことは何でも、どんどん言ってきてほしいと伝えていました」と感謝したほどだ。

 稲葉ジャパンの旗揚げとなった前回17年の第1回アジアプロ野球チャンピオンシップで内野守備・走塁コーチに就任。18年限りで巨人のコーチを退任すると、19年1月末に侍ジャパン強化本部の編成戦略担当に就任し、稲葉監督の視察に同行するようになった。台湾や韓国へもともに足を運んだ。

 コーチとして支えた17年の第1回アジアプロ野球チャンピオンシップ、18年の日米野球、19年のプレミア12、そして21年の東京五輪と、出場した全ての大会で優勝。その陰には常に妥協せず自分の意見を発信する井端氏の「視点」があったのは間違いない。
 5年の長きにわたって、誰よりも日本球界全体に目を凝らしてきた。代表監督就任となれば、若手育成を目的とした11月の第2回アジアプロ野球チャンピオンシップ指揮官としてうってつけの存在と言える。

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