侍ジャパンの新監督に井端弘和氏就任へ 11月「第2回アジアプロ野球チャンピオンシップ」で指揮

2023年09月24日 23:03

野球

侍ジャパンの新監督に井端弘和氏就任へ 11月「第2回アジアプロ野球チャンピオンシップ」で指揮
井端弘和氏 Photo By スポニチ
 11月に行われる「第2回アジアプロ野球チャンピオンシップ」に出場する侍ジャパン監督に中日、巨人で活躍した井端弘和氏(48)の就任が濃厚となっていることが24日、分かった。大会連覇を目指す26年の第6回WBCの指揮官は現時点では未定だが、アジアの若手育成を目的とした国際大会で次代を担う有望株を率いる重要な任務。17年の第1回大会に続く連覇を目指す。
 卓越した野球観と指導力には定評がある井端氏に白羽の矢が立った。現役時代は内野守備の名手として名をはせ、引退後は巨人で3年間コーチを歴任。稲葉篤紀監督が侍ジャパンを率いた17年の第1回アジアチャンピオンシップからコーチを務めた。稲葉政権最後の大会となった21年東京五輪でも内野守備コーチを務め、強化本部編成戦略担当を兼務。24歳以下あるいは入団3年以内の選手を中心に出場するアジアチャンピオンシップの指揮官に適任だ。

 26年WBCの監督の決定は今後に見送られるが、若手育成を目的とした重要な国際大会で手腕を振るう井端氏は、現在は侍ジャパンU12の代表監督を務め、8月に台湾で開催された「第7回 U12ワールドカップ」に出場。大会後に都内のNPB事務局に報告のために訪問した際には「今後も侍ジャパンに関わっていきたい。携われたらありがたい」と今後も日本球界の発展に身をささげる意向を示していた。

 小学生の指導でも常にトップチームをイメージしてきた。U12ではスローガンに「スピード&パワー」を掲げ、9試合で本塁打数は米国の18本に次ぐ17本をマーク。就任2年目で昨年の7位から4位に順位を上げた。大会を通じて企図はあったものの、犠打はゼロで「トップチームをイメージして、“スピード&パワー”で戦った。U12からトップチームまで戦い方を一本化できたら、より日本の野球が発展する」と理想を語っていた。

 侍ジャパン強化委員会は、11月のアジアチャンピオンシップ、24年11月のプレミア12、26年のWBCをひとくくりに監督選定を行ってきた。だが、5月に任期満了に伴って退任した栗山英樹前監督の後任選びは難航。3大会を一人が指揮するという「枠組み」を再検討し、直近の国際大会を指揮する監督として、井端氏に指揮官を任せる方針を固めた。

 野球評論家としても活躍し、NPBの現有戦力にも詳しい。8月には高校生のU―18侍ジャパンの合宿で臨時コーチを務めた経験もあり、あらゆる世代で代表に携わってきた。17年の第1回大会に続く連覇を目指す国際大会は井端氏の下で、若手が躍動することになる。

 ◇井端 弘和(いばた・ひろかず)1975年(昭50)5月12日生まれ、神奈川県出身の48歳。堀越(東京)から亜大を経て97年ドラフト5位で中日入団。01年に遊撃のレギュラーに定着し、13年のWBCに出場。同年オフに巨人に移籍し、15年に現役引退。通算1912安打を放ち、ゴールデングラブ賞7度、ベストナイン5度。巨人、侍ジャパンのコーチを歴任し、20年からNTT東日本のコーチ、22年にU12日本代表監督に就任した。1メートル73、73キロ。右投げ右打ち。

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