オリ・由伸様 「稲尾様」に近づいた防御率1・26 レジェンドの域だ3年連続15勝も達成

2023年09月25日 06:10

野球

オリ・由伸様 「稲尾様」に近づいた防御率1・26 レジェンドの域だ3年連続15勝も達成
<オ・西>15勝目を挙げ、ファンの声援に応える山本(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   オリックス4―1西武 ( 2023年9月24日    京セラD )】 「稲尾様」に近づいた。オリックスの山本由伸投手(25)が24日の西武戦で7回3安打無失点の快投を演じ、リーグトップ独走の15勝目を飾った。3年連続の15勝到達は07~09年の日本ハムのダルビッシュ有以来で球団では阪急時代の76~79年に4年連続の山田久志以来。「チーム3連覇&3年連続15勝以上」も76~78年山田久志以来プロ野球8人目となった。さらにリーグトップの防御率は1・26となり、パ・リーグでは56年稲尾和久(西鉄)の1・06に次ぐ歴代2位の数値となった。
 投げるたびに記録を掘り起こす。オリックスのエース、山本がまたも圧巻の投球。7回3安打無失点、10奪三振と西武打線を圧倒し、3年連続の15勝に到達した。

 「凄く力みも抜けて、いい感じに投げられました、久しぶりに。(レジェンドたちに並び)凄くうれしいですし、練習を頑張ってきて良かった」

 初回先頭の源田に左前打されるも、後続を断って一気にリズムに乗った。4回はマキノン、中村、佐藤龍を3者連続三振。5者連続を含む今季3度目の2桁奪三振で、20日の優勝の余韻が残る京セラドームを沸かせた。

 3年連続15勝は球界ではダルビッシュ、チームでは大レジェンドの山田久志以来。3月のWBCで共闘したメジャーリーガーとは今でも連絡を取り合う仲だ。「(9日ロッテ戦で)ノーヒットノーランをした時に連絡を頂いたり、ちょいちょい、いろんなことを教えてもらったり。“ノーヒットノーランのグッズ、買うよ”と言われたんで送ります」

 リーグ3連覇に大貢献。「チーム3連覇&3年連続15勝」も山田久志以来45年ぶりで、球界8人目となった。勝利数、防御率はリーグ断トツで、勝率もタイトル条件となる13勝以上が山本だけ。奪三振もロッテ・種市に5差をつけてトップに立ち、史上初の3年連続「投手4冠」に前進した。さらに沢村賞の基準7項目の「15勝」、「150奪三振」をクリアし、「勝率・600以上」、「防御率2・50以下」を加えた4項目は確実。56~58年の金田正一(国鉄)以来、史上2人目の「3年連続沢村賞」も視野に入る。加えて、防御率1・26は56年稲尾和久(西鉄)に次ぐパ・リーグ歴代2位の数値まで良化した。

 チームは優勝を挟んでの6連勝。貯金を今季最多34とし、リーグの“貯金独り占め”状態となった。この日もスタンドにはメジャー4球団、5人の関係者が視察。来年も日本で見られるか分からない大エースの勇姿を、残りシーズンでしっかり目に焼き付けたい。(山添 晴治)

 《パ歴代1位は稲尾の1・06》山本(オ)が7回無失点で15勝目。防御率は試合前の1・32から1・26まで良化した。2リーグ制以降でシーズン防御率1・30以下の投手は
年 投手名 所属防御率
70村山 実 阪神0・98
56稲尾和久 西鉄1・06
59村山 実 阪神1・19
62村山 実 阪神1・20
11田中将大 楽天1・27
13田中将大 楽天1・27
58金田正一 国鉄1・30
4人で7度。山本が1・26以下で終わると、56年稲尾に次ぐパ・リーグ歴代2位の好成績となる。

 《パの貯金独占》2位・ロッテがソフトバンクに敗れて勝率5割になり、オリックスがパ・リーグの貯金を独占した。100試合を超えて2位以下に貯金がなくなったのは18年9月12日のセ・リーグ以来。パでは前後期制を除くと67年9月8日に首位・阪急が貯金25、2位・東映が勝率5割の貯金0になって以来56年ぶりの珍事。過去、シーズン終了時に2位の貯金が0以下だったことはない。

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