井端弘和氏 侍ジャパン監督就任へ 栗山英樹氏の後任 11月のアジアプロ野球CSが初陣

2023年09月25日 05:05

野球

井端弘和氏 侍ジャパン監督就任へ 栗山英樹氏の後任 11月のアジアプロ野球CSが初陣
侍ジャパンの監督就任が濃厚となった井端氏
 侍ジャパンの新監督に、中日、巨人で活躍した井端弘和氏(48)の就任が濃厚であることが24日、分かった。今年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で世界一を奪還した前任の栗山英樹氏(62)の後任となる。初陣の国際大会はアジアの若手育成を目的として11月に行われ、17年の第1回大会に続いて連覇を目指す「アジアプロ野球チャンピオンシップ」となる。
 現役時代は内野守備の名手として名をはせた井端氏に白羽の矢が立った。現在は侍ジャパンU12の代表監督を務め、8月に台湾で開催された「U12ワールドカップ」に出場。大会後に報告のため都内のNPB事務局に訪問した際「今後も侍ジャパンに関わっていきたい。携われたらありがたい」と今後も日本球界の発展に身をささげる意向を示していた。

 侍ジャパンでは13年の第3回WBCで代表入りし、2次ラウンドの台湾戦で9回2死から起死回生の同点打。列島を熱狂させ、同大会のベストナインにも選出された。引退後は稲葉篤紀監督の下で17年の第1回アジアプロ野球チャンピオンシップからコーチを務め、19年から強化本部編成戦略担当も兼務。稲葉政権最後の大会となった21年東京五輪も内野守備コーチで金メダル獲得に貢献した。正式に就任が決まれば24歳以下、あるいは入団3年以内の選手を中心に出場する11月の第2回アジアプロ野球チャンピオンシップが初陣となる。

 世界一連覇を目指す26年の第6回WBCの監督は現時点で未定も、井端氏は24年11月のプレミア12まで指揮する可能性もある。侍ジャパン強化委員会は栗山監督の5月の任期満了に伴う退任に伴い、26年WBCまでの3大会をひとくくりに監督選定を行ってきた。だが後任選びは難航。長期にまたがって3大会を一人が指揮するという「枠組み」を再検討し、まずは直近の国際大会の監督を任せる方向に方針を転換した。

 井端氏は野球評論家としても活躍し、NPBの現有戦力にも詳しい。侍ジャパンだけでなく巨人、NTT東日本など幅広くコーチを経験。8月にはU18侍ジャパンの合宿で臨時コーチを務めるなど、あらゆる世代で代表に携わっている。小学生の指導でも常にトップチームをイメージしてきた。U12ではスローガンに「スピード&パワー」を掲げ「U12からトップチームまで戦い方を一本化できたら、より日本の野球が発展する」と理想を語っていた。

 大谷(エンゼルス)が二刀流でMVPに輝くなど感動的なフィナーレで世界一に輝いた3月のWBC後、初の国際大会となる11月のアジアプロ野球チャンピオンシップ。第1回大会に続く連覇を目指し、井端氏の下で若手が躍動することになる。

 ◇井端 弘和(いばた・ひろかず)1975年(昭50)5月12日生まれ、神奈川県出身の48歳。堀越(東京)から亜大を経て97年ドラフト5位で中日入団。01年に遊撃のレギュラーに定着し、13年のWBCに出場。同年オフに巨人に移籍し、15年に現役引退。通算1912安打、149盗塁、248犠打など堅実なプレーで、ゴールデングラブ賞7度、ベストナイン5度。巨人、侍ジャパンのコーチを歴任し、20年からNTT東日本のコーチ、22年にU12日本代表監督に就任した。1メートル73、73キロ。右投げ右打ち。

 ▽アジアプロ野球チャンピオンシップ アジアの若手育成を目的とした国際大会で、選手の参加資格は24歳以下(99年1月1日以降生まれ)、または入団3年目以内。他に29歳以下(94年1月1日以降生まれ)を3人までオーバーエージ枠として加えられる。第2回大会は当初21年11月に開催予定だったが、コロナ禍で延期され、今年11月16~19日に東京ドームで開催される。日本、韓国、台湾、オーストラリアの4チームで争う。17年11月の第1回大会は稲葉篤紀監督が指揮を執り日本が優勝した。

おすすめテーマ

2023年09月25日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム