ソフトバンク・近藤「最高の結果になってよかった」 シーズン最終戦の26号ソロで2冠浮上

2023年10月10日 06:00

野球

ソフトバンク・近藤「最高の結果になってよかった」 シーズン最終戦の26号ソロで2冠浮上
<オ・ソ>9回、近藤は26号ソロを放つ(撮影・平嶋 理子) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   ソフトバンク1ー4オリックス ( 2023年10月9日    京セラD )】 ソフトバンクの近藤健介外野手(30)はシーズン最終戦だった9日のオリックス戦で0―4の9回1死、本塁打王争いトップに並ぶ26号ソロ。87打点とともに打撃2冠に浮上し、10日の楽天―ロッテ(楽天モバイル)の結果を待つ。プロ12年目で初の全試合出場も達成。チームは敗れ、クライマックスシリーズ(CS)本拠地開催となる2位は決まらなかったが、近藤の一撃は下克上を狙うCSへの号砲となる。
 最後に一発をぶちかました。4点を追う9回1死。近藤の4打席目だった。4番手・山岡の初球146キロ直球を強振。打球は左中間スタンドギリギリに吸い込まれる26号ソロ。最後に意地を見せた。

 「ある程度、狙っていて最高の結果になってよかった」

 近藤にとっては移籍初年度の最終戦は、令和でパ・リーグ初の3冠王獲得のかかる一戦だった。偉業達成は逃したが「勝ちにつながる一打を意識して打席に入っていました」と、個人記録は一切、頭にはなかった。

 リーグ首位打者で離脱中のオリックス頓宮は打率・3067。最低条件は3打数3安打で、うち1本塁打がノルマだった。球界屈指の天才打者の異名を持つ男ならば、不可能な数字ではない。

 2回先頭での1打席目は先発左腕・曽谷から四球。1点を追う4回2死一塁ではカウント3―1からの5球目を強振。捉えた打球は強烈なライナーでの左直。打球を見つめた後には、舌を出して顔をしかめた。7回1死一塁では2番手・宇田川のフォークをハーフスイング。微妙だったが、空振り三振の判定に、大きく口を膨らませ悔しがった。ツキにも見放され、快挙への挑戦はほぼ終わった。

 ただ、最後に意地の一発でリーグ最終戦を3打数1安打1打点。打率・303、87打点、26本塁打で終えた。10日の楽天―ロッテで26本塁打で並ぶ浅村、ポランコ次第だが、打撃2冠の可能性を残し、シーズンを終えた。さらにプロ12年目で初めて全試合に出場した。「そこを目標にしていました。そこが一番うれしい。監督やスタッフに気を使っていただけた。目標だったし良かった」。優勝を逃した以外、近藤は最高の1年だった。

 チームは71勝69敗3分けで今季を終了。2位は決められなかった。ただ、いずれにせよ、下克上を目指した戦いはすぐ始まる。「移籍して優勝するためにと思っていたが悔しい。もっともっと貢献できる打席はあった。またいい結果が付いてくるように」と近藤。一番ほしいものを勝ち取るために、さらなる活躍を誓った。 (井上 満夫)

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