ソフトB近藤「まさか」本塁打&打点王! 最高出塁率にも輝き、FA移籍1年目で複数タイトルは史上初

2023年10月11日 06:00

野球

ソフトB近藤「まさか」本塁打&打点王! 最高出塁率にも輝き、FA移籍1年目で複数タイトルは史上初
ソフトバンク・近藤
 パ・リーグは10日に全日程が終了し、個人タイトルが確定した。ソフトバンクの近藤健介外野手(30)は26本塁打、87打点で2冠を獲得。日本ハムからFA移籍1年目で念願だった主要3部門のタイトルを手にし、出塁率・431で最高出塁率にも輝いた。FA移籍1年目での複数タイトル獲得は史上初の快挙で、チームは3位でクライマックスシリーズ(CS)出場が決定。希代のバットマンがその打棒でチームを下克上へ導く。
 近藤が心の底から欲しかった打撃主要3部門のタイトルを手にした。しかも本塁打、打点と堂々の2冠。日本ハムからソフトバンクにFA移籍して1年目から存分に打棒を発揮し、「結果としてついてきたので、うれしく思う」と誇らしげに語った。

 プロ12年目で壁を突き破った。19、20年に最高出塁率のタイトルを獲得したが、バットマンなら誰もが憧れる3部門のタイトルには届かなかった。20年にキャリアハイの打率・340を記録したが、当時オリックスの吉田正尚(・350、現レッドソックス)、今は同僚となった柳田(・342)の後塵(こうじん)を拝した。

 最も近いと思われていた首位打者ではなく本塁打、打点での2冠獲得。「ホームランも打点も、まさかって感じ」と本人も驚きのコメントだったが、積み上げたトレーニングはうそをつかなかった。

 21年の東京五輪で吉田や柳田、今春のWBCでも日本ハム時代に同僚だった大谷(エンゼルス)の打撃に触発され、長打力アップに取り組んできた。「自分の力が入る範囲を広げていきたい」と話していた通り、26本塁打は左翼方向11本、中堅方向5本、右翼方向10本と広角に放った。

 「一番の課題」としていた長打率は規定打席に到達したシーズンでは自己最高でリーグトップの・528をマーク。「長打率5割とずっとやってきた。達成したことがなかったので感覚的に“こういうものか”と分かることができたシーズンになると思う。土台としてレベルアップできたらなと思う」。さらに得点圏打率・373もリーグ1位。地道に鍛えたパワーと勝負強さを発揮した。

 最後の最後までオリックスの頓宮と争った打率は・303で2位に終わった。3冠こそ逃したが、最高出塁率のタイトルも獲得し、初の全試合出場も達成する充実のシーズンとなった。それでも天才バットマンは「三振(117)もキャリアで一番している。今後の課題」と貪欲だ。さらなる高みを目指して進化を止めない。 

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