ソフトB・小久保監督「自分の城を築けるように取り組んで」2日から秋季C

2023年11月02日 06:10

野球

ソフトB・小久保監督「自分の城を築けるように取り組んで」2日から秋季C
宮崎空港に到着し宮崎サンシャインレディから花束を受け取り歓迎を受ける小久保監督(左から2人目)と周東(同3人目)(撮影・岡田 丈靖) Photo By スポニチ
 ソフトバンクはきょう2日から「野手」と「投手」を分離した秋季キャンプがスタートする。1日に野手陣とともにキャンプ地の宮崎入りした小久保裕紀新監督(52)は、さっそく宿舎でのミーティングで「自分の城を築け」と訓示。今キャンプにはiPitch(アイピッチ)、GPSを導入するなど、徹底したデータ分析で個々の課題克服に注力。1軍の主力選手を脅かす成長に期待した。
 13日間の行程で、野手31人を対象とした小久保IDキャンプが始まる。宮崎到着後のこの日の夕刻、宿舎での全体ミーティング後に、アイピッチ、課題のデータ化、GPSの3本柱が新指揮官の口から明かされた。

 「今回、主力はおらへん。個々の練習に特化した秋キャンプでこれだけやれば勝負できるものや、きっかけをつかんでほしいですね」

 練習行程の基本は、フロント陣が事前に作成。午前の全体練習で野手はメニューに従い、終われば昼からは各自の自由練習にあてる。生目の杜総合運動公園の3カ所に分かれて、技術アップと体力向上組に1時間刻みで分かれるなど細分化されている。中でも打撃面の注目は、5月に導入されていたアイピッチが今キャンプにも投入されることだ。

 「2軍監督として“アイピッチ”の有効活用が、これからの野球界に必須と感じた。うまく活用して実践的な練習ができると思う。もうバッピ(打撃投手)は、せんでいいな」と指揮官は特殊機器を推す。データを入力することで様々な投手の球質や変化球の軌道を再現できる投球マシンで、打撃が課題の野手は徹底的に打ち込む。打者の幅も広がる。

 キャンプ前後での各選手の変化もデータとして目に見える。31人には事前にウイークポイントなどをヒアリング済み。データ化されており、13日間で「課題を克服しこうなったというのが数値としてキャンプ後に出る」と説明した。

 常に監視もされている。新指揮官は苦笑しながら「GPSが装着されていて、どれぐらい走って、どれぐらい練習しているかが全部出るからね。成長への検証となる」。すべては来季1軍の主力を脅かす存在となるため、己の現状、そして改善策を秋に植え付ける。

 V奪回に向けた来春からの競争激化は、小久保監督の願いでもある。「まずは個々の能力を上げて、プロで戦える自分の城を築けるように取り組んでほしい」。小久保新監督は最先端技術導入とデータ分析で、若鷹の底上げに期待している。 (井上 満夫)

 H…王貞治会長も宮崎入りし、全体ミーティングできょう2日からのキャンプでは「自分が“主”であることを念頭に、うまくコーチを使ってほしい」とアドバイス。その上で若手に“大谷研究”を勧めた。「大谷選手がメジャーの速いピッチャーから打てるのは、打席の中で準備ができているから。日本やメジャーのトップバッターは別次元の選手という考えは捨てて、なぜ打てるのかをもっと見て研究してほしい」。そして「(大谷と)自分との差をこのキャンプ中に突き詰めて、自分の今後のキャリアに生かして花を咲かそう」と呼びかけていた。

 H…小久保監督が、宮崎空港到着後の歓迎セレモニーで打倒オリックスを意識した。宮崎市副市長から「チャンピオンフラッグを宮崎に持ち帰ってください」とお願いされると「宮崎で、キャンプを張るオリックスが3連覇という現実がある。この差を埋めるため、個々に焦点をあてた実りよいキャンプにしたい」と話した。

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