マドン元監督に次の採用面接の声がかからないのはなぜ?「回顧録でGMたちに怖がられている」と本人

2023年11月02日 09:29

野球

 タンパベイ・タイムズのジョン・ロマノ記者がジョー・マドン元監督(69)が22年6月にエンゼルスから解雇されて以来、メジャーで9人の新監督が採用されたが、誰もマドン氏に電話すらしてこないと指摘している。
 マドン氏は監督として通算1382勝、勝率・532。最優秀監督賞に3度選ばれ、ワールドシリーズ出場2度、世界一1度の名監督だ。最近ジャイアンツはボブ・メルビン監督(62)を採用、20シーズン4球団を率いてきたが、ワールドシリーズに導いた経験はない。現在、アストロズの監督候補にブラッド・オースマス(54)の名前が挙がっているが、5シーズン2球団を率い通算成績は負け越しだ。それでも声がかかる。

 今オフは、アストロズ以外にも、ガーディアンズ、メッツ、パドレスが新監督を探しているが、なぜかマドン氏は候補に上らない。

 1年前のオフも、4球団のGMが監督を採用しなければならなかったのに連絡がなかった。なぜなのか?マドン氏本人はその理由を監督としての実績ではなく、スポーツイラストレイテッド誌のトム・ベデューチ記者と書いた回顧録に原因があると信じている。

 マドン氏は近年、フロントオフィスの人間が、ダグアウトの監督やコーチの仕事に干渉しすぎることを問題視、声を上げていた。特に去年エンゼルスを解雇された経緯を詳しく説明していた。

 「事実としては分からないけど、本での発言や、エンゼルスで起きたことで、ちょっとGM達を怖がらせているようだ。私はそう信じている。あの時はなぜ解雇されたのか、自分の言い分をはっきりさせておきたかっただけで、フロントの人たち全員を攻撃したかったのではない。自分のことだけでなく、今野球界で何が起きているかを伝えたかった。実際に野球界で働いている人たちは自分の発言を支持してくれた」と付け加える。

 今季のメジャーではベテランのブルース・ボーチー監督(68)が現場に復帰し、レンジャーズをワールドシリーズに導いた。大監督の経験が役に立つことが再認識された。だが、マドン氏に連絡は来ない。

 「GM達は自分のことを協力的ではない人物と恐れている。しかしそれは事実ではない。私は協力的だし、野球への考え方が一致し、正しい状況であれば、まだ刺激的な楽しい仕事ができる」と話す。マドンは恨み言を言っているのではなく、回顧録を出版したことも後悔していない。彼の発言は、解雇前から数年にわたって主張してきたことだからだ。マドンは正直で誠実で大胆な人物。それゆえに監督として切望されたが、今はそうではない。ロマノ記者は「野球界はマドンがいた方がうまく行くと、いつになったら気付くのだろうか」と主張している。

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