139日ぶりアツアツ復活劇!阪神「湯浅の1球」が流れ呼んだ 「かけるしかない」岡田監督の期待応えた

2023年11月02日 05:15

野球

139日ぶりアツアツ復活劇!阪神「湯浅の1球」が流れ呼んだ 「かけるしかない」岡田監督の期待応えた
日本シリーズ<神・オ>8回、ピンチをしのぎ笑顔の湯浅(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【SMBC日本シリーズ2023第4戦   阪神4―3オリックス ( 2023年11月1日    甲子園 )】 舞い上がった打球の行方を見つめ、思わず感情が爆発した。同点の8回に5番手として日本シリーズ初登板した阪神・湯浅が、1球で絶体絶命のピンチを脱出。「湯浅の1球」が、猛虎に流れを呼び込んだ。
 「昨日(10月31日)、安藤(投手コーチ)さんに準備しといてと。少しでもチームの力になれたらと思っていた」

 この日、初めて日本シリーズのベンチ入りを果たした。8回2死一、三塁で、この回3人目の投手としてマウンドに送り込まれた。「ファンの声援で盛り上がると思ったし、湯浅にかけるしかない」と、是が非でも1点を許すまいと岡田監督が取った執念の継投策に、応えてみせた。初球149キロ直球で中川圭を二飛に。力強い雄たけびを挙げ、満員の甲子園を総立ちにさせた。

 6月15日のオリックス戦(甲子園)で、頓宮と杉本に一発を浴びて出場選手登録を抹消。139日ぶりの1軍舞台で同じ相手に雪辱し、「ファンは暖かい。力を借りて投げられた」と、虎党の大歓声に感謝した。

 1軍復帰間近だった7月30日の2軍戦で、左脇腹の筋挫傷を発症。「大丈夫じゃない…」。悔しさと絶望にさいなまれたのは、その日だけだった。「今から終わりって諦めていたら、モチベーションもないじゃないですか」。9月14日の巨人戦では、優勝が決まった瞬間、一目散にマウンドの岩崎の元へ。自らの離脱後、守護神を守り抜いた左腕へ「成長して、ザキさんみたいになりたい」と思いを強くした。そして、ビールかけで久々に再会した同僚からの暖かい言葉に、「最後投げます、絶対に」と強く誓った言葉を有言実行した。

 「シーズンは力になれなかった。日本シリーズで力になれればと、準備をしていた。結果1球でしたけど、よかった」

 猛虎を確かに勢いづかせる、アツアツの復活劇だった。
(阪井 日向)

【湯浅の経過】

 ▽6月15日 オリックス戦で1点優勢の9回に2被弾し救援失敗。岡田監督が2軍再調整を決断し、翌16日に出場選手登録を抹消。

 ▽7月10日 右前腕筋挫傷のため、ファン投票で選出されていた球宴の出場辞退を発表。

 ▽30日 2軍の広島戦で左脇腹を負傷。

 ▽9月28日 鳴尾浜球場で故障後初のシート打撃に登板。

 ▽10月1日 2軍の広島戦で実戦復帰し1回を無失点

 ▽10日 甲子園でのシート打撃に登板も制球に苦しむ。

 ▽31日 1軍に合流。30日に終了した「みやざきフェニックス・リーグ」では5試合に登板し無失点。

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