関西シリーズ【男たちのプライド】阪神・熊谷 北條から学んだベンチでの積極的な姿勢

2023年11月02日 05:15

野球

関西シリーズ【男たちのプライド】阪神・熊谷 北條から学んだベンチでの積極的な姿勢
打撃練習に臨む熊谷(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【SMBC日本シリーズ2023第4戦   阪神4―3オリックス ( 2023年11月1日    甲子園 )】 阪神の代走のスペシャリスト・熊谷は午前中に甲子園入りする。第1戦、第2戦でもルーティンは変わらない。試合開始の7時間半前から人影のない甲子園球場でランニングをしてから、京セラドーム大阪に移動する姿があった。この日はミエセスと入れ替わる形で、初めてベンチを外れた。それでも明日のための準備は惜しまなかった。
 今季レギュラーシーズンでも26試合に出場し、7得点。岡田監督は終盤の局面を動かす切り札として起用し、神走塁で熊谷は期待に応えてきた。今季の盗塁死は1回。それが8月18日のDeNA戦(横浜)だった。9回1死一塁からの代走で二盗成功が、リプレー検証でアウトに覆った。岡田監督の猛抗議と球団が提出した意見書をNPB(日本野球機構)も重く見て、9月の実行委員会でルールの運用を見直し「ブロッキングベース」が採用された。思わぬ形で名を残す盗塁死となった。

 「岡田監督の下で野球をして、普通にやることがベストなんだと気付いた。それは難しいことだけど、無理をせずにプレーする。それが一番」

 ベンチに入れば、相手のけん制、捕手の肩、外野の守備位置などを観察して、声を出す。大山も「本当によく声を出している」と認める姿勢は1歳年上の北條から学んだ。「北條さんも必ず声を出していた。戦力外になったのは寂しいけど、学んだことをグラウンドで出すだけ」。シリーズを見ている北條の思いはしっかり引き継ぐ覚悟があった。 (鈴木 光)

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